出典
概要
  • UCSF/UC Berkeleyをはじめとする米国の研究グループは、CRISPR-Cas9 RNPのエレクトロポーレーション送達によるヒト初代T細胞ゲノム編集の最適条件を実験条件の膨大な組み合わせから絞り込み、細胞毒性を伴うとされる長い (>1-kb)dsDNAをテンプレートとして利用可能なHDRを介したT細胞改変を実現した。本手法によって、ウイルスベクター利用に伴う煩雑で経費を要する過程を回避し、ランダムな編集ではなく標的位置に特異的な編集が可能になった。
実証
  • 自己免疫疾患病因変異修復:Treg細胞の必須遺伝子であるIL-2α受容体遺伝子(IL2RA)の機能喪失に起因する自己免疫疾患患者の全エクソームシーケンシングから同定したc.530A>G変異を本手法で修復したところ、患者由来T細胞表面でのIL-2α発現に加えてFOXP3の発現も確認した。
  • メラノーマ療法:正常T細胞の受容体 (TCR)を、メラノーマ細胞抗原を認識し結合する受容体に置換したT細胞がヒト・メラノーマを移植したモデルマウスにおいて抗腫瘍性を発揮することを確認した。