[出典]"Comprehensive molecular characterization of clinical responses to PD-1 inhibition in metastatic gastric cancer" Kim ST, Cristescu R, Bass AJ, Kim KM, Odegaard JI [..] Lee J8, Kang WK. Nat Med 2018 Jul 16.
これまでの臨床研究によって、転移性胃癌(metastatic gastric cancer, mGC)患者の一部にPD-1阻害療法が奏功することが示されている。韓米の共同研究チームは今回、その決定因子を同定することを目的として、第2相臨床試験においてサルベージ療法(salvage therapy)としてキイトルーダ(一般名 ペンブロリズマブ)を処方された転移性胃癌患者61名の組織と血中循環腫瘍DNA(ctDNA)の分子キャラクタリゼーションを行った。
キイトルーダに対する全奏効率(overall response rate, ORR)の依存性
キイトルーダに対する全奏効率(overall response rate, ORR)の依存性
- マイクロサテライト不安定性が高い(microsatellite instability-high, MSI-H)患者は全奏効率(overall response rate, ORR)85.7%、エプスタイン・バール・ウイルス(EBウイルス)陽性患者は100%のORRを示した。
- 腫瘍細胞と免疫細胞のPD-L1発現を合わせたスコアCombined Positive Score (CPS)が1%以上のPD-L1陽性胃癌のORRは50.0%で、PD-L1陰性胃癌のORRは0.0%であった。
- キイトルーダ処方後6週間におけるctDNAのレベルと、キイトルーダに対する感受性および無増悪生存期間が相関した。
コメント