(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/06/18)
  • NIHの組換えDNA諮問委員会(Recombinant DNA Advisory committee: RAC)は、6月21-22日に、ペンシルベニア大学からのファースト・イン・ヒューマン(first-in-human)申請を審査する。
  • ペンシルベニア大学からの申請は、がん患者から取り出したT細胞のPD-1遺伝子を編集し、かつ、ミエローマ、メラノーマおよびサルコーマ腫瘍細胞を標的とするT細胞受容体を発現するように改変し、患者に戻すプロトコルとみられる。
  • 2015年、TALENによる白血病CAR-T療法が英国で成功している。また、Sangano BioSciencesが、ZFNによるAIDS療法の第II相試験を進めている。CRISPR/Cas9による遺伝子治療については、Editas Medicineがレーバー先天黒内障 (Leber congenital amaurosis)を標的とする治験を2017年に実施を予定している。
  • RACは1976年に設置され組換えDNAによる実験研究のガイドラインを整備したが、今年になってガイドラインを改訂した。
  • 委員会はインターネット放映される:2016年6月21日 8:30AM (EST)から8時間30分の予定
  • [情報拠点注] 6月15日のNature News “Promising gene therapies pose million-dollar conundrum.”は、遺伝子治療が患者一人あたり100万米ドルと見込まれることや、がん免疫療法は月に4万米ドルを要している例などを引いて、超高額な先端医療に関する様々な見方を紹介している。