(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/07/12)
  • オバマ大統領のPrecision Medicine Initiative (PMI)コホート・プログラムが必要とする組織ネットワークと支援センターの担当機関を選定・発表し、当初5年間(2016〜2020年)のPMIコホート・プログラムが始動する運びとなった。予算は5,500万ドル/2016年。
  • PMIは100万人の市民を巻き込んでいくかっていない野心的プロジェクトである。
  • [PMIコホート・プログラムへの参加]
    • PMI参加者(volunteers)は、幅広い健康、環境およびライフスタイルの情報を提供する。健康歴と現状に関する質問にも答え、血液と尿の検査由来のゲノム情報と検査データをPMIと共有し、電子化された医療記録へのアクセスを許諾する。さらに、モバイル健康機器とアプリケーションを介して、ライフスタイルのデータと環境情報をリアルタイムで提供する。
    • PMIボランティアは、自身を対象とする研究結果ならびにコホート・プログラムにおいて集約される研究結果にアクセスできるばかりでなく、研究のパートナーとして研究の計画と遂行に物申すこともできる。
  • [受託機関]
  • データ・研究支援センター(Data and Research Support Center)
    • PMIコホート・プログラムのデータセットの構築と提供;市民科学者から最先端研究機関まで対象とするデータ利用解析支援
    • Vanderbilt University Medical Center; Broad Institute; Verily Life Sciences (前 Google Life Sciences)
  • 参加支援センター(Participant Technologies Center)
    • PMI_CPへの参加受付窓口;PMI_CP用モバイル・アプリの開発
    • Scripps Research Institute; Vibrent Health
  • 医療供給者の組織化(Healthcare Provider Organizations; HPOs)
    • コホートに地域、民族、人種および社会経済的な多様性が反映されることを目的とするHPOsネットワークの構築;研究のプロトコルと計画を構築し、関心ある参加者をリクルートし、健康データとバイオサンプルを収集
    • Columbia University Medical Center, Northwestern University, University of Arizonaならびに University of Pittsburgh at Pittsburghを中心として展開
    • Health Resources & Services Administration (HRSA)ならびにアメリカ合衆国退役軍人省とも連携
  • バイオバンク(Biobank)
    • PMIコホート・プログラムにおける検体の収集、保管および提供(研究用)
    • Mayo Clinic(2016年5月に決定済み)
  • [情報拠点(SH)コメント] 大規模プロジェクトのインフラの柱の一つに“Data and Research Support Center” が設計されていること、その名称が “Research Support Center” でも “Research and Data Center” でもないことに注目。