(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/08/08)
  • Corresponding authors: Benjamin H. WunschJoshua T. Smith; Gustavo Stolovitzky (IBM T.J. Watson Research Center)
  • 微細なピラーのアレイで構成される決定論的横置換(Deterministic Lateral Displacement, DLD)*)デバイスは、効率的に、マイクロメーター・スケールの粒子を識別し、分離し、濃縮する技術である。これまで、エクソソームのような生体コロイドに適用できるほどのナノスケールには達していなかった。 
    *) DLD入門YouTubeビデオ(音量に注意): “Particle separation in a deterministic lateral displacement (DLD) device
  • 細胞から分泌されるエクソソームは、由来する組織の核酸やタンパク質の情報を帯びていることから、リキッド・バイオプシーの標的とされている。エクソソームの実験研究には、サイズと表面マーカによって分類することが必須である。
  • IBMの研究チームは今回、シリコン加工技術を使って、サイズが25〜235nmの一様なギャップからなるナノスケールのDLD(nano_DLD)アレイを作成した。
    • 移流(advective)速度と拡散(diffusive)速度の比、ペクレ数(Péclet (Pe) numbers)が低い条件で、nano-DLDアレイは、サイズが20〜110nmの範囲の粒子を、サイズに応じた分離を、一粒子の分解能で実現した。
    • Nano-DLDによってエクソソーム集団をサイズで分離することに成功し、また、Nano-DLDは、粒子の標識や大量の試料を必要とせず、非破壊的であり、オンチップでのリキッド・バイオプシーの実現可能性が示された。