(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/09/17)
  • Corresponding authors: Jean-Pierre Changeux (Institut Pasteur) & Arthur Christopoulos (Monash University)
  • リガンド依存性イオンチャネルと電位依存性イオンチャネル(LGICsとVGICs)、GPCRs、レセプター型チロシンキナーゼ(RTKs)、および核内受容体(NHRs)の4種類の受容体は全てアロステリック・タンパク質(Monod-Wyman-Changeux (MWC) モデル)であり、薬理学的に3種類の結合部位を備えている:
    • オルソステリック結合部位:内在または合成アゴニスト、競合的アンタゴニスト、および物理的シグナルの結合部位
    • 生理活性部位:LGICs/VGICsのチャネルポア;GPCRsのGタンパク質結合部位;RTKsのチロシンキナーゼ・ドメイン;NHRsのDNA結合ドメイン
    • アロステリック修飾部位:立体構造上オルトステリック結合部位と生理活性部位と峻別されている部位
  • こうした受容体のアロステリック遷移に関する最新の知見をテキスト本文13ページに渡ってレビュー
    • 多量体化と活性化(受容体ファミリーによる相違);アロステリック遷移とシグナル伝達のダイナミクス(コンフォメーションの選択);突然変異と疾患; “Biased Agonism”(受容体を特定のコンフォメーションに固定ひいては特定のシグナル伝達を活性化するアゴニストの存在;これまでのところGPCRsとNHRsで確認);アロステリック性への天然変性領域の寄与;アロステリック修飾部位のリガンドが受容体活性に及ぼす影響(アロステリック修飾薬27種類がTable 1にまとめられている);LGICsのアロステリックサイト;VGICsのアロステリックサイト;GPCRsのアロステリックサイト;RTKsのアロステリックサイト;NHRsのアロステリックサイト;結論(アロステリック修飾薬の発展)