1. 遺伝子組み換え蚊 (GM mosquitoes: GMM)の放出リスク
[出典] GM mosquito study draws fire. Servick K. Science. 2019-09-20
  • 英国のバイテク企業Oxitec社は、次世代の幼虫が性成熟するまでに死亡するように設計したGMM (OX513A)を開発し、ブラジルのジャコビナにおいて、2013年から2015年まで毎週およそ450,000匹のGMMオスを放出し、ネッタイシマカの集団を~90%低減したとしていた。
  • Yale UniversityやUniversidade de São Pauloなどの米国とブラジルの研究グループは、放出実験の前、放出実験中、および放出実験後3ヶ月にジャコビナ周辺から捕獲した蚊を分析し、その10~60%がOX513AからのDNAの一部 (最大13%)を帯びていることを見出した [1]。OX513Aは、キューバの系統とメキシコの系統から作出されたことから、放出実験の結果、キューバ/メキシコ/ブラジルのハイブリッド系統が出現したことになる。また、OX513Aによって大きく減少した個体数がリバンドするというLuiza Garzieraらの報告 [2]も引用し、OX513A放出によって、放出以前よりもロバストな個体が発生するとした。
  • これに対して、Qxitec社は、「研究室内での実験においてGMMのオスと野生型のメスからの子孫の3%が生存することを明らかにしており、論文に示されたデータは想定内であるが、そこから導かれた仮説は誤解を招くもの」と出版社に申し入れた。
  • 米国EPAは、Qxitec社のフロリダとテキサスでの放出実験計画に対するパブリックコメントを募集中である。
参考文献
  1. Transgenic Aedes aegypti Mosquitoes Transfer Genes into a Natural Population. Evans BR [..] Powell JR. Sci Rep. 2019-09-10.
  2. Effect of interruption of over-flooding releses of transgenic mosquitões over wild populatio of Aedes aegypi: two case studies in Brazil. Garziera L. et al. Entomol Eperiment Appl. 2017-10-20.
2. CRISPR技術にもとづく遺伝子ドライブが標的以外の生物種集団に作用するリスクの評価法
[出典] Evaluating the Probability of CRISPR-based Gene Drive Contaminating Another Species. Courtier-Orgogozo V, Danchin A, Gouyon PH, Boëte C. bioRxiv. 2019-09-19.
  • リスク評価にあたって、考慮すべき事象とシナリオについて原投稿Fig. 1とFig. 2引用下図参照
Fig. 1 Fig. 2
3. カナダ国会図書館の'In Breif'シリーズ「農産物のゲノム編集」
[出典] [In Brief] Genetic Engineering in Agriculture. Flores JL. Library of Parliament, Otawa, Canada. 2019-09-07
  • ゲノム編集技術- GMO, CRISPR;規制と表示 (labelling) -カナダ、米国およびEU