6. CRISPRaにより線維芽細胞を心筋前駆細胞 (iCPCs)へと直接リプログラム
[出典] Lineage reprogramming of fibroblasts into induced cardiac progenitor cells by CRISPR/Cas9-based transcriptional activators. Wang J [..] You XY. Acta Pharmaceutica Sinica B. 2019-09-17.
  • 広州医科大学の研究グループが、内在転写因子GATA4、HAND2、MEF2CおよびTBX5の4種類(GHMT)を活性化することで、ヒト包皮線維芽細胞から、in vtiroで心筋細胞、平滑筋細胞ならびに血管内皮細胞へと分化するiCPCsを直接誘導した。
  • さらに、GHMTにMEIS1を加えることで、心筋ダイレクトリプログラミングを亢進した。
7. CRISPR/Cas9によりMHC発現を欠失させることで、前駆細胞由来ヒト内皮細胞の同種移植片拒絶反応回避可能に
[出典] Progenitor-Derived Human Endothelial Cells Evade Alloimmunity by CRISPR/Cas9-Mediated Complete Ablation of MHC Expression. Merola J [..] Pober JS. JCI Insight 2019-09-17
  • Yale Univeristyの研究グループは今回、CRISPR/Cas9によりヒト血管内皮コロニー形成細胞 (human endothelial colony forming cells: HECFCs)由来内皮細胞からβ2ミクログロブリンとCIITAをノックアウトすることで、ECの機能と血管原性を維持しつクラスI/II MHCの発現を除去し、同種移植に利用可能なことを示した。
8. ゲノムワイドCRISPRスクリーンによりLegionella pneumophila感染に関与する宿主因子を網羅
[出典] Systematic Identification of Host Cell Regulators of Legionella pneumophila Pathogenesis Using a Genome-wide CRISPR Screen. Jeng EE [..] Mukherjee S, Bassik MC. Cell Host Microbe. 2019-09-17.
  • L. pneumophilaは感染時に300種類を超えるエフェクターを宿主細胞質へ輸送し、自らを含むER様の膜小胞 (Legionella-containing vacuole: LCV)を形成し、その中で増殖し始める。
  • StanfordとUCSFの研究グループは今回、U937ヒト単球マクロファージ細胞株を対象とするゲノムワイドスクリーンから一連の既知および新奇宿主因子を同定した。
  • その中で、C1orf43KIAA1109を食作用の調節因子として詳細解析し、RAB10とそのシャペロンRABIFが、増殖とLCVへのERリクルートメントの必須因子であり、Rab10タンパク質がLCVへリクルートされてエフェクターSidC/SdcAによってユビキチン化されることを同定した。
9. Cas12aによるClostridium ljungdahliiの遺伝子編集を介した炭素フラックスのリダイレクトと合成ガスからの酪酸生産への応用
[出典] CRISPR-Cas12a-mediated gene deletion and regulation in Clostridium ljungdahlii and its application in carbon flux redirection in synthesis gas fermentation. Zhao R [..] Gu Y. ACS Synth Biol. 2019-09-17.
  • SpCas9に替えてT-richなPAMを認識するFnCas12aによってC. ljungdahliiの4遺伝子 (pyrE, pta, adhE1およびctf)のノックアウト (効率80-100%)を実現した。また、DNaseを不活性化したFnCas12a (ddCas12a)に基づくCRISPRiによる標的遺伝子のノックダウンを介してエタノール生産量を20-40%低減し酪酸生産量を拡大した。
10. 悪性リンパ腫に対するハットトリック - ヒストンアセチル化酵素 (HAT)間の合成致死関係
[出典] PREVIEW Scoring a HAT-Trick against Lymphoma. Bannard O. Immunity. 2019-09-17. ; Unique and Shared Epigenetic Programs of the CREBBP and EP300 Acetyltransferases in Germinal Center B Cells Reveal Targetable Dependencies in Lymphoma. Meyer SN [..] Pasqualucci L.
Immunity 2019-09-17.
  • CREBB結合タンパク質 (CREBBP)とEP300の2種類のHATをコードする遺伝子はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBCL)にて高頻度に (25%; 60%)変異または欠失し、また、濾胞性リンパ腫 (FL)でも低頻度 (~5%)ではあるが変異している。
  • Columbia Universityの研究グループは今回、モデルマウスでの実験に加えて、CREBBP不活性化変異を帯びているDLBCL細胞株におけるCRISPR/Cas9によるEP300遺伝子のノックアウト実験も行い、CREBBPEP300遺伝子が合成致死の関係にあることを示した。