[出典] High-throughput genome-wide phenotypic screening via immunomagnetic cell sorting. Mair B [..] Moffat J, Kelley SO. Nat Biomed Eng. 2019-09-23(Scalable, FACS-Free Genome-Wide Phenotypic Screening bioRxiv. 2019-04-19); NEWS & VIEWS Immunomagnetic cell sorting. Legut M, Sanjana NE. Nat Biomed Eng. 2019-09-23.

  • CRISPR技術の開発によって、ゲノムスケールの遺伝子機能喪失 (loss of funciton, LoF)スクリーンによる特定のフェノタイプを調節する遺伝因子の同定がこれまでになく進み始めた。
  • University of Torontoの研究グループは今回、蛍光磁気ビーズを利用したセルソーティング (immunomagnetic cell sorting*)を実装したマイクロ流体チップ (microfluidics cell sorting: MICS)を開発することで、より高速でハイスループット、スケーラブル、かつ費用効果が高いCRISPR-Cas9機能喪失スクリーニングを実現した。
  • MICSによって、フェノタイプスクリーニングの定番であるFACSに優り、細胞生存率を高く維持したまま108個を超す細胞集団のスクリーンを1時間以内に完了することができる。
  • MICSを利用して、マクロファージの貪食作用の抑制に関与し癌免疫療法の標的分子であるCD47の細胞表面での発現を調節する一連の因子を同定し、そのトップヒットであるグルタミニルシクラーゼ (QPCTL)がCD47のN末端グルタミンを修飾することを確認した。
  • 今回開発したMICSは、蛍光活性化セルソーティング(FACS)と、柔軟性に劣るがよりハイスループットな磁気活性化セルソーティング(MACS)法のギャップを埋めるツールと位置付けられる。
  • (*) Immunomagnetic cell sortingは、もともとは、Kelleyらの研究チームが血液細胞からの癌細胞分離を目的として開発した手法。