2018年03月

出典
背景
  • 間質空間は身体の主たる体液区画 (flui compartment) であり、リンパ系からみて「リンパ液の元は毛細血管から滲出した血漿成分が細胞間隙の組織液となったものである。細胞間質液もしくは間質リンパと呼ばれる。間質リンパは毛細血管から栄養と酸素を細胞に運び老廃物を血管やリンパ管に運ぶ 細胞間の体液ネットワークである (ウイキペディア記事"リンパ系")とされていた。
  • NYU, U PennならびにIcahn-Mssmの研究チームは今回、間質空間の解剖学的構造を初めてin vivoリアルタイムで観察し、間質空間を再定義した。
共焦点レーザー顕微内視鏡による"網目ネットワーク"発見
  • 12例の膵胆管手術前に内視鏡可視化に使用する蛍光色素フルオレセインを静注し、リアルタイムかつ低侵襲でヒト組織の深部60-70 μmの組織学的観察を可能とした共焦点レーザー顕微内視鏡 (プローブ型共焦点レーザーマイクロスコープ/Probe-based Confocal Laser Endomicroscopy: pCLE)により、胆管部位をin vivo観察した(原論文 Figure 1参照)。
  • その結果、フルオレセインで満たされた「明るい多数の多角形」とそれを囲む「暗い20 μmの帯」のネットワークで形成される網目パターンを見出した。このパターンは、毛細管やリンパ管が形作る構造と異なり、これまで解剖学で明らかにされてきた組織構造には見られない構造であった。
"網目パターン"の解析
  • 切除した直後の組織でもこのパターンが維持されていることをex vivo pCLEで確認し、また、切除組織を固定 (fixation)する前に冷凍し解剖学的構造を維持したままの切片を染色観察していくことで、このパターンが、粘膜下組織の一部に由来し、「囲む暗い20 μmの帯」は太いコラーゲン繊維束であり、「明るい多数の四角形」は間質液で満たされた間質空間であることを同定、これまでの解剖では、間質液が流出した後の固定化組織を見てたとした。
  • 胆管で見出した網目ネットワークの構造は、真皮、動脈周囲間質、消化管と膀胱の粘膜下組織、肺の気管支樹、筋骨格の筋膜面および脂肪組織にも存した。これらはいずれもコンテクストに応じて伸縮を繰り返す組織である。
  • In vivo観察ではまた網目パターンが、フルオレセイン静注後30秒以内で、血管構造の可視化の後リンパ節の可視化とほぼ同時に可視化されることが明らかになった。間質内の分子と癌組織内の分子の比較結果とあわせて、間質空間が、リンパを供給するpre-lympatic spaceであることを示唆した。
  • 微細構造を見ると、コラーゲン繊維束には、その片面にだけ断続的に薄く扁平な繊維芽細胞様細胞が基底膜を介さず結合し、胆管粘膜下の場合は、血管内皮細胞と同様にCD34とビメンチン共に陽性であったが、これらの細胞の機能解明はこれからの課題である。また、コラーゲン繊維束のもう一方の面は、繊維芽細胞様細胞を帯びておらず、間質液に直接接触していること、ひいては間質空間を移動する分子に対して活性を示すこと、が示唆された。
まとめ
  • 間質は、コラーゲンで構成され体内の器官・組織を支持する堅固な組織としてよりはむしろ、間質液で満たされ器官・組織間の緩衝装置として機能する組織と考えられる。
  • 間質空間が、皮膚のシワ発生、筋肉の繊維化、硬化症などに関与し、さらには、癌の転移にも関与し、間質液のサンプリングが老化や疾患の診断ツールとなる可能性が出てきた。

1.ハンチントン病 (HD)モデル・ブタ作出
  • "A Huntingtin Knockin Pig Model Recapitulates Features of Selective Neurodegeneration in Huntington’s Disease" Yan S, ~ Li S,Lai L, Li XJ. Cell March 29, 2018.
  • HDにおける。Jinan Universityなど中国の研究チームは今回、CRISPR/Cas9技術によりブタ線維芽細胞のハンチンチン(HTT)遺伝子に伸長したCAG反復配列 (150 CAGs)をノックインし、体細胞核移植を経て、全長ハンチンチン変異タンパク質を発現するHDノックイン・ブタ (以下、KIブタ)を作出した。
  • KIブタの遺伝型(HTT変異)と表現型は、F1世代とF2世代へ伝達された。KIブタはまたHDの特徴である脳線条体における中型有棘神経細胞 (medium spiny neurons) の選択的欠損を再現した。
  • 齧歯類モデルに比べてブタのような大型動物モデルはコスト面で不利であるが、ヒト疾患をより忠実に再現する。
2.[レビュー]自閉症の非人類霊長類モデル:可能性と課題
  • "Modeling autism in non‐human primates: Opportunities and challenges" Zhao H, Jiang YH, Zhang YQ. Autism Res. 2018 Mar 23.
  • CRISPR/Cas9によるSHANK3遺伝子ノックアウト論文(*)にも言及し、CRISPR/Cas9が強力なツールであることを認めつつ、低い編集効率、モザイク効果、オフターゲットなどのCRISPR/Cas9技術の課題にも言及
  • (*) Zhao H, ~ Jiang YH, Li XJ, Zhang YQ. "Altered neurogenesis and disrupted expression of synaptic proteins in prefrontal cortex of SHANK3-deficient non-human primate" Cell Res. 2017 Oct;27(10):1293-1297. Published online 2017 Jul 25.
3.[レビュー]老化と休眠の研究に有用な脊椎動物モデルAfrican turquoise killifish
  • "The African turquoise killifish: A research organism to study vertebrate aging and diapause" Hu CK, Brunet A. Aging Cell. 2018 Mar 24:e12757.
  • CRISPR-Cas9によるAfrican turquoise killifishにおける遺伝子ノックアウト/ノックインにも言及(下図参照)
African turquoise killifish
4. CRISPR技術によるヒト長鎖ノンコーディングRNA (lncRNA)転写の調節に向けた網羅的sgRNAsを設計
  • "Complete guide RNA design for CRISPR-mediated regulation of human long noncoding RNA transcription" Saberi A, Zhu R, Kwon C. bioRxiv Posted March 28, 2018.
  • ヒトゲノムアノテーションデータベースMiTranscriptomeをもとに、90,000種類を超える lncRNAの転写開始点を同定し、lncRNA転写の高精度な抑制/活性化 (CRISPRi/a)を実現するsgRNAを設計;今回同定したTSSの多くはこれまでの参照ヒトゲノムデータベースではアノテーションされていない遺伝子に対応している。
5.[NEWS]一塩基の差異を認識するCRISPRシステム'Cas9/tgRNA'
  • "Keeping the genetic code clean - A CRISPR/Cas9 mutation prevention system could help prevent and fight disease in the future" Boettner B. Wyss Institute News. March 26, 2018.
  • 一塩基の違いを認識して病原性点変異を特異的に排除可能としたCas9/tgRNAシステム開発論文(*)を紹介
  • (*)"Precise Cas9 targeting enables genomic mutation prevention" Chavez A, ~ Church GM. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 Mar 19
6.T7ポリメラーゼによるin vivo gRNAs発現による種々の酵母におけるCRISPR/Cas9ゲノム編集の効率化
  • "T7 Polymerase Expression of Guide RNAs in vivo Allows Exportable CRISPR-Cas9 Editing in Multiple Yeast Hosts" Morse NJ ~ Alper HS. ACS Synth Biol. 2018 Mar 29.
  • T7変異体 (P266L)ポリメラーゼとSV40核移行シグナルでT7プロモーター直下のgRNA発現をS. cerevisieaで実証。さらに、gRNAの5'末端にGGGを付加することで、gRNA発現レベル80倍に。Kluyveromyces lactisYarrowia lipolyticaでも高効率編集を実証。
7.[概観]哺乳類細胞への分子送達技術の進展
  • "Recent Advances in Mammalian Cell Transfection Techniques" Tay A, Melosh N. PostDoc J. March 2018.
  • Natnostrwas技術などを開発した研究チームからのレビュー;ウイルスによる送達、化合物による送達および物理的送達の3カテゴリーで最近の成果を簡潔にとりまとめ
8.Conserved Oligomeric Golgi (COG)複合体の欠損は、グリコシル化に依存しない細胞不全を誘起する
  • "More than just sugars: COG complex deficiency causes glycosylation-independent cellular defects" Blackburn JB, Kudlyk T, Pokrovskaya I, Lupashin VV. Traffic. 2018 Mar 23.
  • COGをCRISPRでノックアウト細胞と正常なN-結合型グリコシル化とO-結合型グリコシル化を担う2種類の酵素を欠損した細胞の比較、およびCOG7-先天性グリコシル化異常症患者由来細胞との比較から
9.[成書]第13章 アグロバクテリウムを介したシダ類Ceratopteris richardiiの配偶体形質転換法
  • "The Power of Gametophyte Transformation" Bui LT, Long H, Irish EE, Cordle AR, Cheng CL. In: Fernández H. (eds) Current Advances in Fern Research. Springer, Cham 325
  • CRISPR-Cas9によるコケ類のゲノム編集にも言及

1. 責任ある遺伝子編集に関心がありますか?それならクラブ'ARRIGE'に参加しましょう
  • "Interested in responsible gene editing? Join the (new) club" Enserink M. Science Mar. 27, 2018 , 6:10 PM.
  • Association for Responsible Research and Innovation in Genome Editing (ARRIGE)の初会合が、3月23日にパリで開催された。遺伝子編集の議論が研究コミィニティーと一般社会の間で乖離していることを憂いていた欧州の生命倫理や社会的受容性に関心がある識者が主導し、主としてフランスINSERMのサポートを受けた会合であったが、35ヶ国から150人以上が参加した。
  • 一方で、"A global observatory for gene editing"と題するコメントをNatureに発表し、遺伝子編集に関する広い国際的ネットワークの設立を呼びかけた米国のSheila JasanoffとJ. Benjamin Hurlbutは、ARRIGEパリ会合に参加しなかったが、今回「共鳴」を歓迎し今後の協力を期待するとコメントした。
  • 関連crisp_bio記事:2018/03/23: ゲノム編集をめぐる集会・投稿リスト(7件)
2.米国農務省 (USDA)、CRISPR遺伝子編集を規制の対象外と表明
  • "USDA Has No Plans To Regulate CRISPR" AG WEB, Farm J. MARCH 28, 2018 03:48 PM
  • CRISPR遺伝子編集技術を含む新たな技術で開発された品種であっても、外来遺伝子を含まず伝統的な手法の育種と判別がつかない新品種は規制の対象外;ただし、商品化後のモニターは続ける
3.SaCas9の卵細胞特異的発現により効率的なシロイヌナズナ植物遺伝子ターゲッティングを実現
  • "Efficient in planta gene targeting in Arabidopsis using egg-cell specific expression of the Cas9 nuclease of S. aureus" Wolter F,  Klemm J,  Puchta H. Plant J. 2018 Mar 24.
  • SaCas9, SpCas9ニッカーゼ、プロモーター、DSBサイトのオーバーハングなどを比較評価した結果
4.Dmc1プロモーターを利用することでトウモロコシのCRISPR/Cas9ゲノム編集を高効率化
  • "High efficiency genome editing using a dmc1 promoter-controlled CRISPR/Cas9 system in maize"  Feng C, ~ Han F. Plant Biotechnol J. 2018 Mar 23.
  • Cas9とgRNAのプロモーターとしてそれぞれU3とトウモロコシ由来dmc1を利用
5.CRISPR-Cas9システムをRNPでプロトプラストへ送達することでポテトゲノム編集を効率化
  • "Genome editing in potato via CRISPR‐Cas9 ribonucleoprotein delivery" Andersson M et al. Physiol Plant. 2018 Mar 23.
  • RNPでの送達に加えて、in vitro転写RNAよりも合成RNAを利用すべき
6.[特許]光または化合物で活性を誘導可能なCas9の開発と利用に関する特許
  • "ACTIVATABLE CRISPR/CAS9 FOR SPATIAL AND TEMPORAL CONTROL OF GENOME EDITING" US 2018/0073002 A1 PubDate 03/15/2018. Inventors - Deiters A, Hemphill JB, Asokan A. Borchardt E. Assignee - U Pittsburgh, UNC Chapel Hill

出典
背景
  • 近年、定量的プロテオミクス技術の進歩によって、細胞型に特異的なタンパク質間相互作用のスナップショットが蓄積され始めたが、生理学的条件や症状などによって変化するタンパク質間相互作用のダイナミックな様相に関するデータ蓄積は遅れている。
  • 細胞サーマル・シフト・アッセイ (CEllular Thermal Shift Assay, CETSA)技術を開発し、薬剤と標的タンパク質との相互作用解析を続けてきたPär Nordlundを中心とする研究チームは今回、CETSAと質量分析 (MS)を組み合わせることで (以下、MS-CETSA)タンパク質間相互作用のダイナミックな変動をハイスループットで同定・解析可能なことを示した。
MS-CETSA
  • 熱安定性はタンパク質を特徴付ける分子'指紋'であり、段階的熱変性実験から得られる溶解曲線として表現可能である。一方で、タンパク質の安定性はリガンド結合によるコンフォメーション変化を介して熱安定性が変化する。この変化の程度が相互作用の親和性の強さと相関することから、溶解曲線の比較から親和性の定量化が可能になる。
  • 例えば、薬剤候補の化合物で細胞を処理し、細胞溶解物を段階的に加熱し、凝集物を分離し、可溶性画分におけるタンパク質を定量し、タンパク質の溶解曲線を算出し、化合物処理前後の溶解曲線の変化 (シフト)から、化合物がタンパク質の安定性に与えた効果、ひいては、タンパク質への親和性、を判定可能である。
  • 溶解曲線は、質量分析 (MS)による定量的プロテオミクス解析を介して、数千のタンパク質についてハイスループットで獲得することが可能である。
TPCA法:CETSAをタンパク質間相互作用解析に展開
  • 互いに相互作用するタンパク質は熱変性時に共凝集する傾向があり、温度域全体にわたって可溶性が互いに類似し、したがって溶解曲線も類似している (TPCAシグナチャー)という仮説のもとにしたthermal proximity coaggregation  (TPCA)法を開発
  • TPCA法は、細胞全体を対象として、また、特段の化学処理を加える必要がなく、プロテオーム・ワイドでの相互作用の検出を可能とする。
  • MS-CETSAによってヒト・タンパク質7,693種類について溶解曲線を獲得し、データベースBioGRID, IntActおよびMINT由来の111,776種類の相互作用について、相互作用するタンパク質の溶解曲線相互の類似性が、相互作用しないタンパク質間の溶解曲線の類似性よりも有意に高いことを見出した。また、この傾向は、最新のYH2実験およびアフィニティー精製-MS/MS実験の結果およびCORUNデータベースにおける複合体のサブユニット間の関係でも、裏付けられた([展望]挿入図参照)。
TPCA法による解析例
  • DNA複製と同期している (細胞周期のS期にアレストとされている) K562細胞と、同期していないK562細胞のTPCAシグナチャーの比較から、S期に関与するタンパク質複合体として、新奇3種類を含む18種類を同定。
  • 6種類の細胞株のTPCAシグナチャーを比較し、細胞株間でのオーバーラップは70%に止まり、各細胞株に特異的なタンパク質間相互作用の存在が示唆された;真核生物開始因子3 (eIF3)のコア複合体のように基本的で豊富な複合体においても、化学量論比と組成の変動が見られた。
  • タンパク質複合体の組織特異性の同定も可能であった。

1.[特許]Tatで発現を誘導可能なCRISPRエンドヌクレアーゼによる遺伝子編集
  • "Tat-Induced CRISPR/endonuclease-based Gene Editing" US 2018/0073019 A1. PubDate 03/15/2018. Inventor - Khalili K. Assignee - Temple U.
  • HIV由来の少なくともコア領域とTAR領域を含む短縮したLTRプロモータを利用;HIVの治療そしてまたは感染予防に展開可能
2.1塩基精度の点変異排除が可能な高精密Cas9/tgRNAシステムを開発
  • "Precise Cas9 targeting enables genomic mutation prevention" Chavez A, ~ Church GM. PNAS Published online March 19, 2018. (bioRxiv Posted June 14, 2016)
  • 1塩基置換は表現型を改変する可能性があるが、1塩基置換の調節と抑止は困難であった。A. ChavezとG. M. Churchらは今回、gRNAを”tuning"することで、SpCas9から1塩基多型の2箇所の標的サイトを識別・編集可能な “mutation prevention system”、Cas9/tgRNA、を開発し、望ましくない機能獲得変異に至る点変異の抑止を実現した。
3.RNA-seqとCRISPR技術によるin vivo体細胞変異誘発により、網膜ニューロピル発生におけるWntシグナル伝達の役割を解析
  • "Role for Wnt Signaling in Retinal Neuropil Development: Analysis via RNA-Seq and In Vivo Somatic CRISPR Mutagenesis" Sarin S, ~Sanes JR, Zipursky SL. Neuron. Published online March 19, 2018.
  • RNA-seqで遺伝子を同定し、CRISPR-Cas9エレクトロポレーションにより遺伝子の機能を解析
4.mini-Cas9を作出
  • "Rational design of mini-Cas9 for transcriptional activation" Ma D, Peng S, Huang W, Cai Z, Xie Z. ACS Synth Biol. Web publication March 21, 2018.
  • DNA結合活性を維持しつつSaCas9の機能ドメインを削除してmini-Cas9を作出。このN末端または分割したmini-SaCas9の中央にFokIヌクレアーゼ・ドメインを結合することで、DNA切断を実現。また、mini-SaCas9とダウンサイズした転写活性化ドメインおよびgRNA発現カセットを単一AAVで送達し、転写活性化を実現。
5.異質四倍体アブラナの多重遺伝子ホメオログに同時かつ迅速に変異を誘発することが可能なCRISPR/Cas9プラットフォームを開発
  • "An efficient CRISPR/Cas9 platform for Rapidly Generating Simultaneous Mutagenesis of Multiple Gene Homoeologs in allotetraploid Oilseed Rape" Li C, ~ Cheng H, Hu Q. Front Plant Sci. Accepted 21 Mar 2018.
6.CRISPR/Cas9により、内在遺伝子の上流に強力な調節因子を挿入することで、標的遺伝子の過剰発現を実現
  • "CRISPR/Cas9-Based Cellular Engineering for Targeted Gene Overexpression" Osborn MJ et al. Int  J Mol Sci. Published 22 March 2018.
  • 遍在性クロマチンオープニングエレメント (UCOE)、MNDプロモーター、短縮・シグナル非伝達型EGFR (tEGFR)および
  • T2A配列からなるUMET (UCOE.MND.tEGFR.T2A)カセットをCRISPR/Cas9 HDRを介して挿入;臍帯血由来CD34陽性造血前駆細胞と末梢血T細胞においてCOL7A1遺伝子の活性化;遺伝子治療において、サイズの大きな治療用遺伝子の外部からの導入を回避可能に
7.CRISPR/dCas9/gRNAラベリング・システムを比較し、生細胞可視化のための最適化システムを開発
  • "Comparison and optimization of CRISPR/dCas9/gRNA genome-labeling systems for live cell imaging" Hong Y, Lu G, Duan J, Liu W, Zhang Y. Genome Biol. 2018 Mar 22;19(1):39.
  • CRISPR-dCas9によるゲノム標識法はdCas9に蛍光分子を結合する手法とgRNAに蛍光分子を結合する手法に大別できる(下図左 Figure 1参照)。
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  • Yu Zahngら中国の研究チームは今回、既存の手法を比較し、gRNAを介したラベリングでは非特異的ラベリングを引き起こすことを見出した。さらに、S/N比が高く非特異的ラベリングが発生しないbimolecular fluorescence complementation (BIFC)法を開発した(上図右 Figure 5参照)。
8.[レビュー]CRISPR-Cas9ゲノム編集による遺伝性網膜変性症の治療
  • "CRISPR-Cas9 genome engineering: Treating inherited retinal degeneration" Burnight ER, ~ Tucker BR. Prog Retin Eye Res. Available online 22 March 2018.
  • モデル動物におけるin vivo実験研究と、患者由来細胞におけるin vitro実験研究の進展をレビュー
9.クルーズトリパノソーマの遺伝子ノックアウト変異体を迅速に作出する観点からSpCas9とSaCas9を比較評価
10.[レビュー]Cas9/sgRNAゲノム編集技術およびその他の逆遺伝学の手法によるイネの機能ゲノミクス
  • "Cas9/sgRNA-based genome editing and other reverse genetic approaches for functional genomic studies in rice" Moin M, Bakshi A, Madhav MS, Kirti PB. Brief Funct Genomics. 2018 Mar 22.
11.コチョウザメへの遺伝子導入と遺伝子編集を実現
12.[レビュー]CRISPR-Cas9ゲノム編集による胚発生と疾患の分子機序の研究事例
"Genome Editing During Development Using the CRISPR-Cas Technology" Arzate-Mejía RG, Arzate-Mejía RG, Licona-Limón P, Recillas-Targa F.  In: Delgado-Olguin P. (eds) Mouse Embryogenesis. Methods in Molecular Biology, vol 1752. Humana Press, New York, NY 2018 Mar 22.

13.E. coliにおいて外来遺伝子からのタンパク質が過剰に発現するとsgRNAの発現を介して外来遺伝子の発現を抑制するフィードバックシステムを開発
"Burden-driven feedback control of gene expression" Ceroni F, ~ Stan GB, Ellis T. Nat Methods. Published 26 March 2018. (bioRxiv Posted August 20, 2017)

14.E. coli由来タイプI-E CRISPRシステムにおけるプライムド・アダプテーションは、Cascadeのコンフォメーション変化ではなく、その結合キネティクスに依存する
  • "Primed CRISPR adaptation in Escherichia coli cells does not depend on conformational changes in the Cascade effector complex detected in Vitro" Krivoy A, ~ Severinov K, Seidel R. Nucleic Acids Res. Published 27 March 2018.
  • 磁気ピンセットを利用したアッセイなどから
15.1段階で構築可能なmMalat1遺伝子由来の三重らせんテイルを帯びたCas9 mRNA
  • "Single step production of Cas9 mRNA for zygote injection" Redel BK et al. BioTechniques 2018 Mar:64(3):118-124.
  • 分子ごとに長さが異なるため分解の評価が困難であったpoly(A)テイルを回避することができ、活性は野生型と同等

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