1. ゲノムワイドプール型ライブラリーに内在する無差別な (promiscuous) gRNAsの影響を排除することで、メラノーマ細胞が依存する既知および新規な遺伝子変異を同定
[出典] Correction of Off-Targeting in CRISPR Screens Uncovers Genetic Dependencies in Melanoma Cells. Perez AR, Sala L, Perez RK, Vidigal JA. bioRxiv. 2019-10-17.
  • GuideScan (Nat Biotechnol, 2017) を開発したPrezらは今回、アライメントに基づくgRNAゲノムワイドライブラリ設計プログラムが、本来無差別に標的しオフターゲット作用をもたらすgRNAsを有効なgRNAsを取り込んむことを見出し、それを排除するCRISPR Specificity Correction (CSC)のプログラムを開発することで、CRISPRスクリーンにおける偽陽性を抑制することに成功した。
2. Cas12aは、crRNAと標的鎖が非相補的であっても、DNA鎖の物理的特性 (柔軟性)を介してdsDNAに結合するが、crRNA/DNA二重鎖が形成されないため、dsDNA切断に至らない
[出典] CRISPR-Cas12a Nucleases Bind Flexible DNA Duplexes without RNA/DNA Complementarity. Jiang W [..] Qin PZ. ACS Omega, 2019-10-09.
  • University of Southern Californiaを主とする研究グループが、Cas12a-crRNAと、crRNAに対する相補性が異なる様々なdsDNAsとの結合のin vitro実験に基づいて、表題モデルを提案 (原論文Fig. 4参照)
3. CRISPR/Cas9システムはエクソソームを介して、B型肝炎ウイルスの細胞間伝播をカットする
[出典] Exosome-mediated CRISPR/Cas9 system targets to cut the intercellular transmission function of hepatitis B virus genome. Wang J, Chen R, Lu FM. Zhonghua Gan Zang Bing Za Zhi. (In Chinese) 2019-08-20
  • CRISPR/Cas9発現プラスミドを高分化型ヒト肝癌由来細胞株HuH7に導入し、培養上清から抽出したエクソソームに完全長gRNAとCas9タンパク質が存在することを同定した。続いて、CRISPR/Cas9を導入した細胞と非導入細胞を共培養し、CRISPR/Cas9システムがエクソソームを介して、当初の非導入細胞においてもHBVゲノムを切断することを同定した。
4. 2013年以来の17,090件のツイートをもとに、CRISPR-Cas9に対する大方の見方の傾向を分析
[出典] Combining Crowdsourcing and Deep Learning to Assess Public Opinion on CRISPR-Cas9. Müller M, Schneider M, Salathé M, Vayena E. bioRxiv. 2019-10-17.
  • EPFLETH Zurichの研究チームはBERT https://ainow.ai/2019/05/21/167211/ モデルと統計処理を組み合わせて、2013年1月1日から2019年5月31日までのCRISPRに言及した英文ツイートからフィルターした433,930件を解析し、ポジティブな反応が徐々に減り続けるなかで、CRISPR babiesのニュースなどと間欠的な強いネガティブ反応との対応関係を見出した。また、付随するハッシュタグの変動も興味深い結果となった (Figure 2/Figure 4引用の左右の下図参照)。
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5. [単行本] 植物育種戦略の進歩:穀物
[出典] Al-Khayri J, Jain S, Johnson D. (eds) Advances in Plant Breeding Strategies: Cereals. Springer, Cham.

 以下のイネや小麦のほか多様な穀物の品種改良へのCRISPR/Casシステムの利用が例示されている。