[出典] Editing TaMTL gene induces haploid plants efficiently by optimized Agrobacterium-mediated CRISPR system in wheat. Liu H, Wang K [..] Ye X. J Exp Bot. 2019-11-24
 中国科学院作物科学研究所の研究グループは始めに、3種類のCRISPR/Casシステム (CRISPR/SpCas9; CRISPR/LbCpf1CRISPR/xCas9)、sgRNAをドライブするプロモーター (OsU6aTaU3; TaU6)、および単一またはペアのsgRNA(s)、の組み合わせを、アグリバクテリウムを介して、GUS遺伝子を1コピー帯びている小麦トランスジェニック系統H29の未熟胚に導入し、遺伝子編集結果を評価した。
その結果、プロモータおよびCRISPRシステムとして、編集効率が高いTaU3とCRISPR/Cas9を選択し、また、それぞれの標的部位の間の領域欠損を誘導するsgRNAsペアを選択した。
  • TaWaxyイタ遺伝子を標的として、80.5%と高い効率での編集を実現した。
  • TaMTLイタを標的として得られたT0世代での種子充実率 (seed-set rates)は野生型よりも有意に低く、T1世代での半数体誘導率が18.9%に達した。
  • T1世代ではまた、TaMTLとTaWaxyを標的とする一対のsgRNAsを介して欠失した配列が反転して挿入される場合があること、ならびに、TaMTLイタを編集したT1世代にて、胚または胚乳を欠損した穀粒が存在することを、見出した。
[注] 原論文イントロダクションにおいて著者らは、SpCas9に対するCpf1 (Cas12a)とxCas9のPAMと二本鎖DNA切断結果の特徴と編集効率、および、トウモロコシやイネの遺伝子編集への利用例を紹介し、Cpf1とxCas9による小麦のゲノム編集は今回が初であるとした。