[出典] Prediction-based highly sensitive CRISPR off-target validation using target-specific DNA enrichment. Kang SH [..] Hur JK, Kim SU, Lee SH. bioRxiv. 2019-12-31

 KRIBB、Kyung Hee University、Konkuk Universityなど韓国研究グループは、先行研究で開発した大量の野生型DNAに埋もれた微量の変異型DNAを、後者のエンリッチメントを経て後者を相対的に高効率で増幅する手法"CRISPRmediated, ultrasensitive detection of target DNA (CUT)-PCR [注*]"に倣って、NGSでは検出不可能な稀なオフターゲットを検出可能とするプロトコールを開発した (Fig.1引用下図参照)。CRISPR amplication
すなわち、in silicoでオフターゲット編集の対象になる候補配列を予測し、標的細胞にCRISPR-Casによる遺伝子編集を加えた後に、オフターゲット予測領域をPCRで増幅し、続いて、PCRアンプリコンに対して予め設計していたgRNAに基づくCRISPRエフェクターによる切断を試み、オフターゲット編集により変異が誘導されたため切断されなかったDNAを、PCR増幅した後に (この過程をCRISPR amplicationと称した)、バーコンディングとNGSを施す。

 Cpf1とCas9が誘導するindelsとABEが誘導する一塩基置換を対象として、これまでのNGS解析に対して、1.6~984倍のオフターゲット編集を検出した。なお、PCRには、エラー率が極めて低いPhusion
High-Fidelity DNA Polymerase (Sci Rep, 2019)を用いた。