2023-11-15 Molecular Systems Biology 誌から刊行された査読付き論文としての書誌情報を追記
2020-01-19 bioRxiv 投稿に準拠した初稿
[出典] Drug mechanism-of-action discovery through the integration of pharmacological and CRISPR screens. Gonçalves E [..] Garnett MJ. (bioRxiv. 2020-01-14) Mol Syst Biol. 2020-07-06. https://doi.org/10.15252/msb.20199405

 Sanger Institute、EBIおよびAstraZenecaの研究グループからの報告:484種類の癌細胞株の397種類の薬剤 (化学療法剤24種類と低分子367種類)に対する感受性のデータ (IC50値199,219件)と、CRISPR-Cas9によるゲノムワイド (16,643遺伝子)ノックアウト実験からの適応度データを組み合わせて、薬剤と遺伝子との相関関係を線形混合モデルに基づいて解析し有意な相関関係865組を同定した [グラフィカルアブストラクト (Synopsis) 参照]。
  • 薬剤感受性と薬剤の標的遺伝子のノックアウトの間には正の相関が多く見られた。
  • PPIネットワークのデータをもとに、薬剤感受性の調節に関与するパスウエイを同定した。
  • ミトコンドリアのE3ユビキチンリガーゼMITOL/March5が、MCL1阻害剤に対する感受性に関与することを発見した。
  • 薬剤の特異性、薬効および毒性の手がかりとなるオンターゲット活性とオフターゲット活性を算定した。
  • 摂動を受けると癌細胞の適応度を失わせる分子ネットワークの同定から、創薬のバイオマーカの同定も可能である。
 [癌細胞CRISPR-Cas9スクリーン関連crisp_bio記事]