[出典] Amplification-free long read sequencing reveals unforeseen CRISPR-Cas9 off-target activity. Höijer I [..] Ameur A. bioRxiv 2020-02-09

略語リスト: ONT (Oxford Nanopore Technologies); OTS (off-target sequencing); SMRT (Single-molecule real-time); SMRT-OTS (PacBio’s single molecule real-time-OTS); Nano-OTS (ONT’s nanopore sequencing)

 CRISPR-Cas9のゲノム編集に伴うオフターゲット編集のサイトと活性の精密な予測は、未だ、課題である。Uppsala Universityを主とする研究グループは今回、HEK293T細胞ゲノムを対象として、高精度 (HiFi)なSMRTシーケンシングのリード (18x カバレッジ)をもとに、オンターゲットとオフターゲットの詳細なマップを作成した。

 続いて、SMRAT-OTSNano-OTSの2種類の手法で、ATXN10MMP14およびNEK1を標的とする3種類のgRNAsのオフターゲットをそれぞれ同定し、両者の結果が一致する55ヵ所を信頼性が高いgRNA結合サイトと判定した (OUTのデータ解析ワークフローと、データの照合をそれぞれ、Figure 1-CとFigure 3から引用した左右下図参照)
Fig. 1 Fig. 3
  • 3種類のgRNAsに対するオフターゲットサイト55ヵ所の中で25ヵ所 (45%)がオフターゲット予測ソフトエアでは予測されなかったサイトであり、これらのサイトは、ヒト参照ゲノム配列に対して、4塩基以上のミスマッチまたは挿入・欠失ミスマッチを帯びていた。
  • ヘテロ型SNPが、アレル特異的なgRNA結合を発生させることも同定した (Figure 5引用下図参照)。Fig. 5
  • HiFiリードからのde novoゲノム・アッセンブリーとヒト参照ゲノムとのアライメントだけに基づいて、第1段階で同定したgRNA結合サイトの98.7%を再同定した。これは、参照ゲノムが存在しない対象についても、今回開発した手法によってオフターゲット・サイトを同定可能であることを示唆している。
  • 今回の結果はただし、in vitro実験の結果であり、in vioでのオフターゲット編集の判定にそのまま適用できるか否かについては別途検証が必要である。