2020-05-01 Nature Communcation 2020-04-28刊行 (タイトルを "...'次世代'CBEsをbioRxivに投稿"から"次世代'CBEsを発表"へと変更し、Fig. 2-bの引用を挿入)
2020-04-14 
[出典] Next-generation cytosine base editors with minimized unguided DNA and RNA off-target events and high on-target activity. Yu Y [..]  Ciaramella G, Gaudelli NM. bioRxiv 2020-02-12; PRESS RELEASE Beam Therapeutics Announces Closing of Initial Public Offering. Beam Therapeutics 2020-02-11 7:41 AM EST >  "Cytosine base editors with minimized unguided DNA and RNA off-target events and high on-target activity" Yu Y [..] Ciaramella G, Gaudelli NM. Nat Commun 2020-04-28

# 以下のテキストはbioRiv準拠
 David Liu, Keith JoungならびにFeng Zhangを共同設立者とするBeam Therapeuticsは、2月11に締め切ったのIPOで~2億米ドルを調達したところ、2月12日に、オンターゲット塩基変換の高い活性と、オフターゲットの塩基置換活性 (spurious-deamination)の抑制を両立した次世代CBEsを、bioRxivに投稿した。

 実用CBE (Cytosine base editors)の'始祖'である rAPOBEC1を組み込んだBE3 [1]は、高用量にて頻度は低いが、本来のDNAのオフターゲット・サイトにおけるC-to-T変換と、標的細胞内のRNAにC-to-U変換を誘導することが、マウス胚やイネの細胞内で発生すること、また、マウス胚にてSNVsが誘導されること、が報告されてきた [2-5]。これらのオフターゲット現象はCas9非依存であり、シトシン・デアミナーゼ (脱アミノ酵素)とssDNAとの結合親和性に由来することが示唆されていた。

 研究グループは今回、ssDNAの脱アミノ化を高感度かつハイスループットで判定可能な細胞アッセイ法を開発した上で、153種類のシチジン・デアミナーゼをそれぞれ組み込んだCBEs (BE4 [6]; ABE7.10 [7]についても)を評価し、オン/オフ活性の比からみて最も有望なCBEsとして4種類)を同定した [注: 研究グループは当初、デアミナーゼ・ドメインへの変異導入を検討したが、BE4の性能向上に寄与する変異導入を見いだせなかった]。

 さらに、デアミナーゼ・ドメインの構造情報に基づいて変異を導入することで、8種類の次世代CBEsに至った:  BE4-PpAPOBEC1, BE4-PpAPOBEC1 (H122A), BE4-PpAPOBEC1 (R33A), BE4-RrA3F, BE4-RrA3F (F130L), BE4-AmAPOBEC1, BE4-SsAPOBEC3B ならびに BE4-SsAPOBEC3B (R54Q) [Fig. 2引用下図参照]2020-05-01 16.38.26
 次世代CBEsの活性をrABPOBEC1を組み込んだBE4と比較すると、DNAオンターゲットサイトでの活性は同等であり、DNAオフターゲットサイトでのC-to-T変換と、RNAにおけるC-to-U変換が顕著に抑制された。

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  5. 2018-11-16 D. R. Liuによる塩基編集技術 (BE)のレビューと最新論文
  6. 2017-09-05 塩基編集法(BE)第4世代へ:BE1, BE2, BE3からBE4へ
  7. 2019-06-12 BE3とABE7.10によるRNAオフターゲットSNVs大量発生とその抑制法
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