[出典] Adapting CRISPR/Cas9 System for Targeting Mitochondrial Genome. Hussain SRA, Yalvac ME, Khoo B, Eckardt S, McLaughlin KJ. bioRxiv 2020-02-12

 CRISPR-Cas9によるミトコンドリア・ゲノムの解析には、ミトコンドリアへのsgRNAとCas9の効率的デリバリーが課題であった。

 Abigail Wexner Research Institute at Nationwide Children’s HospitalとOhio State University Wexner Medical Centerの研究チームは今回、細胞質内のRNAに、リボヌクレアーゼP (RNAse P)のステムループ配列20-ntを付加することで、ミトコンドリア内膜の膜間腔側に向いているポリヌクレオチドホスホリラーゼ (PNPase)を介して、ミトコンドリアへの取り込みが促進されるという知見をもとに、gRNAにRNAse Pのステムループ (RP-ループ)を結合し、また、Cas9 mRNAにミトコンドリア局在化シグナル (MLS)を結合したプラスミドを設計・作出した。
  • Cas9とsgRNAのミトコンドリアへのデリバリーは、免疫染色により確認した。
  • マウス胎児線維芽細胞とHEK293K細胞において、ミトコンドリア呼吸鎖酵素複合体サブユニット4 (NADH-ubiquinone oxidoreductase chain 4, ND4) の遺伝子を標的として、ミトコンドリア遺伝子編集に有効なことを実証した。
 [ミトコンドリアのゲノム編集関連crisp_bio記事]
  • CRISPRメモ_2020/01/13 - 2 [第4項] Cas9/gRNAによる酵母ミトコンドリアとクラミドモナス葉緑体のゲノム編集 - パーティクル・ガン法によるデリバリー
  • 2018-10-06 ミトコンドリア病の遺伝子治療には昔ながらのヌクレアーゼ