# 2020-02-15 11:00 am 初回投稿
[出典] 2020-02-14 Enabling coronavirus detection using CRISPR-Cas13: An open-acces SHERLOCK research protocolBroad Institute; McGovern Institute. (McGovern WebページはSHERLOCKの解説動画付)
[crisp_bio 2020-02-16追記] Jennifer Doudnaが共同設立者であるMammoth Bioscienceは2020-02-15に、Cas12を利用するDETECTRに準拠したSARS-Cov-2 (COVID-19)の検出プロトコルを発表した (crip_bio 2020-02-19)
  • [関連crisp_bio記事] crisp_bio 2018-02-23 CRISPRによる核酸検出・診断(DETECTRとSHERLOCK)
概要
 Feng ZhangOmar AbudayyehならびにJonathan Gootenbergの研究チームが、SHERLOCKに基づいて妊娠検査テストと同じような使い方ができる紙ベースでCOVID-19テストを可能とするプロトコルを、研究用に、公開した (32秒のYouTubeビデオ"SHERLOCK research protocol for COVID-19"参照)。


詳細
  • 研究チームはCOVID-19の合成RNAをモデルとして、2種類の配列シグナチャーを認識する2種類のcrRNAs (gRNAs)を設計・作出し、Cas13に組み合わせ、COVID-19 RNAの検出が可能なことを確認した。
  • 患者サンプルでの検証はこれからであり、研究所はこのプロトコルを、診断キット用プロトコルとしてではなく研究用プロトコル (research protocol)として発表したが、現在行われているqPCRテスト用に抽出されるのと同じRNAサンプルをテストすることができる。
  • 研究所は、COVID-19サンプルの解析に取り組んでいる研究者には米国に限らず、チームが相談にのり、また、スターターキットも提供するとしている。
  • サポートはコチラから: sherlock @ broadinstitute.org
  • プラスミドはZhang Lab Addgene repositoryから入手可能、その他の試薬は市販品
RNA抽出後のプロトコルは3ステップ60分 (大規模並列化可能)
  1. 抽出したRNAを、42℃等温遺伝子増幅25分
  2. Cas13タンパク質、gRNAおよびレポータ分子と37℃でインキュベーション30分
  3. 試験紙を浸けて待つこと5分
  4. 詳細プロトコル (今後、随時更新): A protocol for detection of COVID-19 using CRISPR diagnostics (v.20200214)
[crisp_bio注] SHERLOCK またはそれに準じた診断・治療ツールが多数開発されている。例えば: 
  • crisp_bio 2019-10-11 Cas13a-crRNAに基づく超高感度核酸検出システムSHERLOCKに標的ssRNAウイルス分解機能を付加
  • crisp_bio 2020-01-06 CRISPR-Cas13a超高感度核酸検出法を病原体の直接・高速・高感度・高特異性検出へと展開
[crisp_bio注] 米国CDCのCOVID-19検出キット
 米国CDCが700-800検体を同時判定可能なキット (Real-Time Reverse Transcriptase (RT)-PCR Diagnostic Panel)を急遽開発し配布をはじめると2月5日に発表したが、13日になって偽陰性の問題から回収した、と発表した:
[2020-02-16 COVID-19のヒト細胞侵入に必須のスパイク糖タンパク質の構造が報告された]
  • 2020-02-16 新型コロナウイルス (COVID-19)のスパイク糖タンパク質のクライオ電顕構造