[出典] "CRISPR-based gene knockout screens reveal deubiquitinases involved in HIV-1 latency in two Jurkat cell models" Rathore A, Iketani S, Wang P, Jia M, Sahi V, Ho DD. Sci Rep 2020-03-24

 潜伏感染しているHIV-1を再活性化して抗ウイルス剤で殺傷するShock & Kill 戦略はin vitroでは成功例が続いているが、in vivoでは顕著な効用が見られなかった。コロンビア大学メディカル センターの研究グループは、HIV-1の潜伏感染を促進する宿主因子を、2種類のJurkat細胞モデル (J-Lat 10.6とJNLGFP)を対象とするCRISPR/Cas9 KOスクリーンにより網羅的に探索し、表題の結論に至った。
  • CRISPR KOスクリーンから潜伏感染を担うPPIネットワークおよび候補因子群 (IWS1, POLE3, POLR1B, PSMD1, およびTGM2)を同定した [FFigure 1引用下図参照]。2020-04-01 14.57.52
  • 次に、薬理学的に裏付けられたPSMD1と相互作用するタンパク質から、脱ユビキチン化酵素 (deubiquitinating enzyme: DUB)のUCH37が潜伏感染を促進することを発見した。
  • 続いて、脱ユビキチン化酵素ファミリーに標的を絞った2回目のCRISPR KOスクリーンを経て、潜在感染を促進する因子としてUCH37, USP14, OTULIN, およびUSP5を潜伏感染促進因子と同定した。
  • 一連のDUBの中で、USP14を薬理学的に阻害することでHIV-1の転写が活性化され、また、それが他の潜伏感染再活性化剤 (latency-reversing agent:LRA)との相乗作用をもたらすことを発見した。
  • さらに、DUBの阻害がHIV-1の転写抑制因子であるTAR DNA結合タンパク質 (TDP43)の分解を介して、潜伏感染再活性化剤 (latency-reversing agent:LRA)のTARへの結合が進行するモデルを提唱した [Figure 6引用下図参照]。2020-04-01 14.50.52
[関連crisp_bio記事]
  • 2018-07-25 HIVの'kick and kill'療法、初のランダム化臨床試験で効用を示すに至らず

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