[出典] "Lipid-droplet-accumulating microglia represent a dysfunctional and proinflammatory state in the aging brain"  Marschallinger J [..] Wyss-Coray T. Nat Neurosci 202001-31 (bioRxiv 2019-08-06)

 ミクログリアは加齢と共に徐々に活性化する一方で形態が変性し、こうした現象が、神経変性疾患の病因に紐付けられている。スタンフォード大学を主とする研究グループは今回、マウスとヒトの脳において老化に伴ってミクログリアへの脂肪滴が集積することを発見し、こうしたミクログリアをLDAM (Lipid-Droplet-Accumulating Microglia)と命名した。
  • LDAMは食作用を欠いており、高レベルの活性酸素種 (ROS)を産生し、炎症性サイトカインを分泌した。
  • また、RNA-seqの結果は、自然炎症にドライブされる独特の転写プロファイルを示した。
  • 続いて、脂肪滴形成を制御する一連の遺伝子を同定するために、RNA-seqの結果に基づいて、リソソーム、タンパク質分解および細胞ストレスに関与する~2,000遺伝子を標的とするプール型CRISPR-Cas9スクリーンを行った。
  • プログラニュリン (progranulinGRN)を含む同定された遺伝子の変異は、常染色体顕性の神経変性疾患の病因であった。
 以上、LDAMが、加齢および遺伝性の神経変性疾患と相関すると考えられる。