1. CBEとABEによる塩基編集を初めてRhodobacter sphaeroides 2.4.1に適用
  • 北京大学の研究グループが, C-to-T変換効率97% (一重)と43% (二重), A-to-G変換効率47%を達成し、CBEによるノックアウト実験からQ10生合成に最も必要される遺伝子として、ubiF, ubiA, ubiG, およびubiXを同定した。
[出典] "CRISPR/Cas9-deaminase enables robust base editing in Rhodobacter sphaeroides 2.4.1" Luo Y [..] Xi JJ. Microb Cell Fact. 2020-04-25.

2. Cas9 MMEJを介して、植物ゲノムから断片を効率的に削除
  • 中国の亜熱帯農業生物資源保存・利用国家重点研究室の研究グループが、線虫、ゼブラフィッシュ、ヒト細胞、分裂酵母[*]などで実証されたきたMMEJ過程を介したゲノム編集を介して、イネゲノムの断片を効率的に削除可能なことを示し (サイズ 28 - 020,667 bp, 平均 1,653 bp), これをトランスジェニック産物からの選択マーカー除去に有用なことを示唆した。
[出典] "Efficient CRISPR/Cas9-based plant genomic fragment deletions by microhomology-mediated end joining" Tan J [..] Liu YG, Zhu Q. Plant Biotechnol J 2020-04-26CRISPRメモ_2018/12/29 #2. MMEJを介して、CRISPR/Cas9による分裂酵母ゲノムへの効率的ノックインを実現]

3. [CORRESPONDENCE] PE (Prime Editing)によるマウスモデルの効率化開発
  • 西北農林科技大学, 上海科技大学などの研究グループが、BE3による編集をHEK293T細胞の8遺伝子座を標的に評価した後に*、N2aマウス神経芽細胞腫細胞において、PE3によるX連鎖アンドロゲン受容体 (Ar)遺伝子と、ホメオボックスタンパク質Hox-D13遺伝子(Hoxd13)への点変異誘導が可能なことを示した[* 8遺伝子座のうち2遺伝子座については効率一桁台: Supplementary Fig. S1引用下図参照]。2020-05-04 10.41.16
[出典] "Efficient generation of mouse models with the prime editing system" Liu Y, Li X, Huang S [..] Wang X. Cell Discov 2020-04-28.

4. In vivoで切断される可能性が高いオフターゲットサイトを予測する機械学習モデルを開発し、予測精度91.49%を達成
  • Indian Institute of Technology Delhiの研究チームは、先行研究で100種類を超える細胞型ごとに異なるクロマチンアクセシビリティを組み込んでオープンなクロマチン領域を標的とするsgRNAsを選択するCRISPcutを開発していた。
  • CRISPRcutの判定にもとづいて、実験でDSB発生が報告されたサイト(positiveオフターゲット)と、報告されていないサイト(negativeオフターゲット)のデータを、19種類の標的についてそれぞれ、6,337件と7,040件用意した。このデータセットをもとに、Gradient Boosted Regressionアルゴリズムによりモデルを構築し、poitiveオフターゲットが、アクセサビリティー、ミスマッチ、GC含量および、ヌクレオチドの位置特異的保存性に依存することを見出した。
[出典] "Evaluation of off-targets predicted by sgRNA design tools" Dhanjal JK, Dammalapati S, Pal S, Sundar D. Genomics 2020-04-27

5. プール型in vitro/in vivo CRISPR-Cas9スクリーニングによりヒト結腸オルガノイドにおいて腫瘍抑制因子を同定
  • German Cancer Consortiumを始めとするドイツ研究グループが標題のオルガノイドin vitroでの同定と、オルガノイド移植モデルマウスin vivoでの同定を実現した。二次元癌細胞株に比べると、オルガノイドにおけるgRNAの活性の予測が困難であった。Unique Molecular Identifiers (UMIs)を組み込むことで、クローンレベルでのフェノタイピングを実現した (Graphical Abstract引用下図参照)Organoid
[出典] "Pooled In Vitro and In Vivo CRISPR-Cas9 Screening Identifies Tumor Suppressors in Human Colon Organoids" Michels BE [..] Farin HF. Cell Stem Cell 2020-04-26

6. CRISPR技術でPD-1をノックアウトしたT細胞の難治性非小細胞性肺癌患者に対する安全性と治療可能性
  • 四川大学を主とする研究グループが、12名のNSCLC患者 (ステージ IIIBとIV)を対象とする患者由来T細胞にex vivoで、Cas9とsgRNAプラスミドを共にエレクトロポレーションすることで、PD-1をノックアウトし、患者に移植する第1相試験 (PD-1 Knockout Engineered T Cells for Metastatic Non-small Cell Lung Cancer)の結果を報告
  • 副作用のグレードは1/2; 末梢血でPD-1 KO T細胞検出; 無増悪生存期間平均 7.7週 (95% CI 6.9-8.5週; 全生存期間平均 42.6週 (95% CI 10.3-74.9週); オフターゲット編集頻度平均 0.05% (0-0.24%)
[出典] "Safety and feasibility of CRISPR-edited T cells in patients with refractory non-small-cell lung cancer" Lu Y, Xue J, Deng T, Zhou X, Yu K […] Mok T. Nat Med 2020-04-27; "Cells edited with CRISPR prove safe in humans" Nature 2020-04-27.