[出典] "Cas9-AAV6-engineered human mesenchymal stromal cells improved cutaneous wound healing in diabetic mice" Srifa W [..] Porteus M. Nat Commun 2020-05-18

 Stanford University School of Medicineの研究グループは今回、Cas9とsgRNAをRNPまたはRNAとしてエレクトロポレーションし、続いて、GFPなどの外来遺伝子を帯びたAAV6をエレクトロポレーションの介在のもとで導入するプラットフォーム(Fig. 1 (a) 引用下図参照)を最適化することで、ヒトの骨髄細胞, 脂肪組織および臍帯血由来の初代間葉系間質細胞ゲノムの部位特異的変異誘発と3 kbを超える外来DNAの導入を実現した。Fig. 1
 このプラットフォームにより創出したルシフェラーゼ発現hMSCsが、肥満糖尿病モデルマウスの創傷面で一時的に活性を示すことを確認し、さらに、ハイドロゲル・スキャフォールドでPDGF-BB (血小板由来成長因子-BB)と VEGFA (血管内皮細胞増殖因子)を過分泌させたhMSCを創傷部位に埋め込むことで、野生型hMSCsに優る治療効果をもたらした。