1. [レビュー] CRISPR/Cas9によるトランスジェニックhPSCの設計・作出・スクリーン・評価法
[出典] REVIEW "Pipeline for the Generation and Characterization of Transgenic Human Pluripotent Stem Cells Using the CRISPR/Cas9 Technology" Mianné J [..] Assou S, De Vos J. Cells 2020-05-25
 hPSCへのindelsよ点変異の導入ならびに大規模コンストラクトの挿入と欠損。

2. マウス・オルガノイドのCRISPRゲノム編集により、卵巣高グレード漿液性腺癌 (HG-SOC)の起源を探る
[出典] "Assessing the origin of high-grade serous ovarian cancer using CRISPR-modification of mouse organoids" Lõhmussaar K, Kopper O [..] Clevers H. Nat Commun 2020-05-27
  • HG-SOC (High-grade serous ovarian cancer)は最も致死性が高い婦人科癌であり、"サイレントキラー"とも呼ばれるように早期発見が困難である。その起源は卵巣外とする議論が続いている。
  • Hubrecht Institute, Oncode InstituteおよびUMC Utrechtの研究グループは今回、マウスの卵管と卵巣表層上皮 (ovarian surface epithelial: OSE)組織由来のオルガノイドモデルをそれぞれ樹立し、CRISPR-Cas9ゲノム編集技術により、Trp53、Trp53とBrca1の二重変異、および二重変異にNf1またはPtenの三重変異を導入し、HG-SOCの進行を見た。
  • HG-SOCsのほとんどが変異卵管由来であることを示す結果を得たが、変異OSEからもHG-SOCe-like腫瘍が発生する結果を得た。
3. 合成crRNAを介したCRISPRaを実証
[出典] "CRISPR-mediated Transcriptional Activation With Synthetic Guide RNA" Strezoska Ž [..] van Brabant Smith A. J Biotechnol 2020-05-26
  • Horizon Discoveryの研究グループは、合成crRNAとカノニカルなtracrRNAとVPRまたはSunTag、および、SAMシステム用のアプタマーを組み込んだtracrRNAとのいずれとの組合せでも、CRISPRaとして安定に機能することを示した。
  • また、合成crRNA-tracrRNAライブラリーを利用することでアレイ型CRISPRaスクリーニングが可能なことを、IL-6サイトカイン分泌の調節因子の同定で実証した。
4. Cas12コラテラル活性とラテラルフローアッセイを介したEGFT変異迅速検出キット
[出典] "Development CRISPR-Cas12-based rapid EGFR mutation detection kit" Kunishima K [..] Suzuki K. 2020 ASCO Annual Meeting I. J Clin Oncol 38, no. 15_suppl.  (阪大、大阪国際がんセンターなどの研究グループのASCO Annual Meetingでの発表アブストラクト)
  • EGFR変異細胞株、FFPE肺癌組織またはNSCLC患者由来のEGFRをPCRまたはRPAで増幅し、Cas12a, Cas12i1またはCas12i2のコラテラル活性を介して、蛍光測定またはラテラルフローアッセイ(LFA)で変異型 (Ex.19 del(E746-A750) と L858R)を同定可能なことを実証した。
5. CRISPR-SaCas9でKcnq3をノックダウンすると、NPY/AgRPニューロンにおけるM-currentが減衰する
[出典] "CRISPR Knockdown of Kcnq3 Attenuates the M-current in NPY/AgRP Neurons"  Stincic TL [..]  Kelly MJ. bioRxiv 2020-05-29. (査読なし投稿)
 Oregon Health and Science Universityを主とする研究グループは今回、Cre依存性SaCas9とsgRNAを帯びたAAVベクターにより、標的ニューロン特異的遺伝子ノックダウンを実現した。