[出典] "Valproic Acid Significantly Improves CRISPR/Cas9-Mediated Gene Editing" Park H, Shin J, Choi H, Cho B, Kim H. Cells 2020-06-10
[関連crisp_bio記事] 2020-06-21 CRISPR/Cas9を介したHDRを、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤 (HDACi)が亢進する - トリコスタチンAとPCI-2478

 東国大学校の研究グループは今回、ヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC)を阻害する機能を帯びているバルプロ酸 (VPA)を加えることで、CRISPR/Cas9遺伝子編集によるindels誘導効率と、HDRを介したノックイン効率が向上することを、マウスES細胞とマウス胚で示した:
  • 左下図は、マウスES細胞において7種類の低分子が3種類の遺伝子へのindels誘導効率に及ぼす影響をまとめたFig. 1を引用
  • 右下図は、マウス胚において、VPAによるindels誘導率上昇を示す表とノックイン効率の向上を示す表を、それぞれTable 1とTable2から引用 
Figure 1 Table 1,2
 また、VPAによって、ヒストンのアセチル化が亢進し、クロマチンアクセシビリティーが全般的に向上することも示した。