1.[プレビュー] RNA-seqとCRISPR変異誘導実験により、網膜発生を誘導するシグナル伝達経路を同定
  • "Large-Scale CRISPR-Mediated Somatic Mutagenesis Identifies a Signaling Pathway that Guides Retinal Development" Minkina O, Desplan C. Neuron 2018 Apr 4;98(4):1-3.
  • 網膜の杆体細胞錐体細胞はそれぞれと対応する2種類の双極細胞と、外網状層 (OPL)と呼ばれるニューロピルにおいてシナプスを形成する。SarinらRNA-seqにより発生時に発現プロファイルが異なる膨大な遺伝子群を同定し、細胞表面タンパク質と分泌タンパク質の遺伝子(のべ400遺伝子)に絞って、CRISPR技術による変異導入の効果を見た。その結果、OPLの表現型にもっとも大きな影響を与える8遺伝子を見出し、中でも、Wnt5a/Wnt5bの変異が特に顕著な影響を与えることを同定し、続いて、それらがOPLの形成に寄与するシグナル伝達機構を明らかにした。
  • [プレビュー対象論文] RNA-seqとCRISPR技術によるin vivo体細胞変異誘発により、網膜ニューロピル発生におけるWntシグナル伝達の役割を解析: "Role for Wnt Signaling in Retinal Neuropil Development: Analysis via RNA-Seq and In Vivo Somatic CRISPR Mutagenesis" Sarin S, ~Sanes JR, Zipursky SL. Neuron. Published online March 19, 2018.
2.マウスとヒトの幹細胞におけるエピトープ・タギングの効率的かつスケーラブルなパイプラインをCas9 RNPを基に開発
3.重なり合う多重sgRNAsがCRISPR/Cas9ノックインの効率を改善する
  • ”Multiple sgRNAs with overlapping sequences enhance CRISPR/Cas9-mediated knock-in efficiency" Jang DE, Lee JY, Lee JH, Koo OJ, Bae HS, Jung MH, Bae JH, Hwang WS, Chang YJ, Lee YH, Lee HW, Yeom SC. Exp Mol Med. 2018 Apr 6;50(4):16.
  • CRISPR/Cas9にノックイン配列と一対の相同アームからなるドナーssODNを組み合わせてゲノムへの外来配列のノックインが可能になるが、効率を上げることが課題になっている。また、効率がsgRNAと標的サイトによって大きく変動するが、標的遺伝子座に最適なsgRNAを設計することもまた、課題になっている。
  • Han Woong LeeとSu Cheong Yeomらの韓国の研究チームは今回、標的サイトの少なくとも5塩基対を共有する重なり合ったsgRNAsを利用することで
  • ssODNを利用したHDRの効率が大きく改善されることを見出した。具体的には、マウスゲノムを対象として、loxPノックインや1塩基置換を18-38%の効率で実現した。
4.[プロトコル]効率的な編集を実現するCRISPR-Cpf1システムの化学修飾や構造改変の設計と評価およびゲノム編集への利用
5.[解説]CRISPR-Cas13によるRNA編集
6.腫瘍細胞ゲノムの効率的編集と標的細胞における関連タンパク質のin situ検出を共に実現する二重標的 (Dual-Targeting)送達システム
  • "A Dual-Targeting Delivery System for Effective Genome Editing and In Situ Detecting Related Protein Expression in Edited Cells" Liu BY, He XY, Xu C, Xu L, Ai SL, Cheng SX, Zhuo RX. Biomacromolecules. 2018 Apr 4.
  • CDK11のノックアウトを目的とするCRISPR-Cas9プラスミドを、ビオチン(biotin)とAS1411を組み込んだ(*)ポリマー/無機質のハイブリッドナノ粒子のコア部分に格納することで、腫瘍細胞の核に送達し高効率なゲノム編集を実現 (*)ビオチン(biotin)とAS1411は腫瘍細胞を標的とし、AS1411はまた核小体構成タンパク質'nucleolin'を標的とする;また、同じナノ粒子でmolecular beaconも標的細胞の核へ送達可能であり、標的細胞内で関心あるタンパク質のmRNAレベルを測定;CDK11タンパク質を90%以上低減しその他の腫瘍増殖に関連するタンパク質 (MMP-9, VEGF,サバイビン)の低減を確認。