1.Dendra2をCRISPR-Cas9によりI型コラーゲンにノックインすることで、生細胞内でのコラーゲン形成・代謝過程を可視化
  • [出典] "Collagen assembly and turnover imaged with a CRISPR-Cas9 engineered Dendra2 tag" Pickard A, Adamson A, Lu Y, Chang J, Garva R, Hodson N, Kadler K. bioRxiv Posted June 2, 2018.
  • これまでコラーゲンの細胞内輸送と繊維形成の可視化と解析の常道であった透過型電子顕微鏡とシリアルブロックフェイスイメージング走査電子顕微鏡では、コラーゲン繊維の伸長や代謝回転などに関わる動的データを獲得することが困難であった。
  • マンチェスター大学の研究チームは今回、マウス胎児線維芽細胞株NIH3T3とマウス頭蓋冠由来の前骨芽細胞株MC3T3それぞれから、光活性化蛍光タンパク質 (photoactivatable fluorescent proteins: PAFP)のDendra2をI型コラーゲンにノックインした細胞を作出し、超高分解能電子顕微鏡と原子力間顕微鏡を介して、生細胞内では、コラーゲン繊維の形成と分解のいずれもが細胞表面で進行することを明らかにした。
  • Dendra2関連論文:"Tracking intracellular protein movements using photoswitchable fluorescent proteins PS-CFP2 and Dendra2" Chudakov DM, Lukyanov S, Lukyanov KA. Nat Protoc. 2007;2(8):2024-32.
2.ショウジョウバエ遺伝子の効率的な標識法を開発
  • [出典] "An expanded toolkit for gene tagging based on MiMIC and scarless CRISPR tagging in Drosophila" Li-Kroeger D, Kanca O, Lee PT, Cowan S, Lee M, Jaiswal M, Salazar JL, He Y,  Bellen H. bioRxiv Posted June 2, 2018.
  • Double Header (DH):トランスポゾンまたはCasを利用してイントロンへ任意のカセット挿入・置換 (人工エクソンの生成)を可能としたMiMIC (Minos Mediated Integration Cassette)*とCRIMIC(CRISPR mediated Integration Cassette)**に基づいて、胚へのインジェクションをすることなくCREリコンビナーゼを介して、in vivoでのGFPトラップとT2A-GAL4遺伝子トラップを単一のRMCE (recombinase mediated cassette exchange)コンストラクト(Double Headerと命名)の遺伝子座への挿入を実現;タギングの成功率2倍に。
  • スカーレスCRISPRタギング:第1段階で、内在遺伝子をCRISPR/Cas9を介したHDRによって除去可能な優性マーカへと置換し、スクリーンを経て、第2段階で、CRISPR/Cas9を介したHDRによってさらにタンパク質タグを含む任意のDNAヘ置換する;coding intron(タンパク質をコードするエクソンに挟まれているイントロンの本論文での命名)が存在しない遺伝子に適用可;DHではタギングで不可能であった6,000遺伝子のタギングを可能に。
  • 二種類の手法は相補的であり、併用することでショウジョウバエ遺伝子のほとんどのタギングが可能に。