タグ:クライオ電顕

[出典] "A highly conserved cryptic epitope in the receptor-binding domains of SARS-CoV-2 and SARS-CoV" Yuan M, Wu NC [..] Mok CKP, Wilson IA. Science 2020-04-03. < bioRxiv 2020-03-14

 スクリプス研究所に香港大学が加わった研究グループは、ウイルスの抗原性を明らかにすることを目的として、SARS-CoV感染症から回復した患者から2006年に分離されたSARS-CoVに対する中和抗体 CR3022 [参考 1]と、SARS-CoV-2のスパイク (S)タンパク質の受容体結合ドメイン (receptor-binding domain: RBD)との複合体構造を、クライオ電顕法により3.1 Å分解能で再構成した。
  • SARS-CoV-2とSARS-CoVのSタンパク質のアミノ酸配列の同一性は~77%であり、両者に交差反応するエピトープが存在することを示唆していた。研究グループは、2020年2月にCR3022がSARS-CoV-2のRBDに結合することが報告された [参考 2]ことから、交差反応をもたらすエピトープの同定を目指して、SARS-CoV-2 Sタンパク質のRBDとCR3022の複合体構造を決定した [bioRxiv版Fig. 1引用下図参照]。CR3022-1
  • CR3022の結合によって埋もれたRBDの28残基 (エピトープ)の86%にあたる24残基がSARS-CoV-2とSARS-CoVの間で共通していることを同定し、CR3022がSARS-CoV-2およびSARS-CoVと交差反応する構造基盤を明らかにした。エピトープの配列の間には高い保存性が見られたのに対して、CR3022のFab領域の結合親和性には、SARS-CoV RBD: Kd = 1 nMと、SARS-CoV-2 RBD: Kd = 115 nM と大きな差があった。また、この結合親和性の差が、特定のアミノ酸残基のN-結合型グリコシル化の違いに起因することが示唆された。 
  • SARS-CoV-2とSARS-CoVは共に、ヒト細胞表面受容体ACE2に結合するが、その結合サイトは、CR3022のACE2結合サイトとは異なり、互いに遠位に位置していた。 さらに、CR3022-SARS-CoV-2 RBD複合体とACE2-SARS-CoV-2 RBD複合体のアライメントから、CR3022はACE2と衝突しないことが明らかになった。CR3022と異なり、SARS RBDを標的とするほとんどの抗体は、ACE2のRBDへの結合を競合阻害する。
  • CR3022が他のRBD標的抗体と協働してSARS-CoVを中和することが報告されている。今回の実験では、CR3022はSARS-CoV-2を中和するに至らなかったが、他のSARS-CoV-2 RBD標的抗体との協働作用で、SARS-CoV-2 を中和するか興味深い。また、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス、デングウイルスなどに対して、in vitroでは中和抗体として機能しないがin vivoでは中和抗体として機能する抗体が報告されてきていることから、マウスin vivoでのCR3022の活性も興味深い
  • CR3022のエピトープへの結合機序の詳細については、WrappらのScience論文 [参考 3]が提案したように、三量体を形成しているSタンパク質の3ヶ所のRBDのうち少なくとも2ヶ所が"up"コンフォメーションをとることで、アクセス可能になるサイトであるとした [bioRxiv版Fig. 3引用下図のEまたはF]。CR3033-3
[参考資料]
  1. CR3022同定論文 "Human monoclonal antibody combination against SARS coronavirus: synergy and coverage of escape mutants" : ter Meulen J, van den Brink EN, Poon LLM, Marissen WE, Leung CSW et alPLoS Med 2006-07-04REVIEW "Perspectives on therapeutic neutralizing antibodies against the Novel Coronavirus SARS-CoV-2" Zhou G, Zhao Q. Int J Biol Sci 2020-03-15. [ SARS-CoVに対する中和抗体のリストをTable 1 から下図に引用] Table
  2. "Potent binding of 2019 novel coronavirus spike protein by a SARS coronavirus-specific human monoclonal antibody" Tian X et alEmerg. Microbes Infect. 2020-02-17
  3. crisp_bio 2020-02-22 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)の構造、機能および抗原性
  4. crisp_bio 2020-02-21 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)とヒト細胞受容体ACE2との複合体クライオ電顕構造
  5. crisp_bio 2020-02-16 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)のクライオ電顕構造

2020-04-08 EMDBとPDBからの構造データリリース (2020-04-01/04-08)につき、リンクを追加
[出典] "Structure of RNA-dependent RNA polymerase from 2019-nCoV, a major antiviral drug target" Gao Y, Yan L, Huang Y [..] Wang Q, Lou Z, Rao Z. bioRxiv 2020-03-17: 構造情報PDB ID 6M71 SARS-CoV-2 RNA-dependent RNA polymerase in complex with cofactors in reduced condition;  EMDB EMD-30127 

PDB ID 7BTF SARS-CoV-2 RNA-dependent RNA polymerase in complex with cofactors in reduced condition; EMDB EMD-30178

[crisp_bio注] bioRxiv投稿論文では、6M71と30127が記載されているが、PDBエントリーでは、7BTFと30178からこのbioRxiv投稿論文へのリンクが貼られているので、確認中 (2020-04-08)

背景
 コロナウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼ (RdRp/nsp12)は、複製と転写の必須因子であり、抗コロナウイルス薬の主たる標的とされている。
  • ギリアド社がコロナウイルスのMERSやSARSに対する抗ウイルス性を報告していたところ、今回のSARS-CoV-2にも試験的に処方され、2月にはCOVID-19治療薬としての第III相試験が開始されたレムデシビル (remdesivir)の標的であった。
  • また、富士フィルム富山化学が抗インフルエンザ剤として開発したアビガン (ファビピラビル/Favipiravir)の標的でもあった。
成果
  • 清華大学と上海科技大学に南開大学, 広西大学, クイーンズランド大などが加わった研究グループは今回、SARS-CoV-2の全長nsp12と、その補因子のnsp7ならびにnsp8の複合体構造 (SARS-CoV nsp12-nsp7-nsp8)をクライオ電顕法により2.9-Å分解能で再構成した。
  • SARS-CoV nsp12のモノマーが、一組のnsp7-nsp8および一つのnsp8と複合体を構成していた。この他に、nsp12モノマーと一つのnsp8との複合体および単独のnsp12の像も観察されたが、原子分解能の構造には至らなかった。
  • SARS-CoV-2のnsp12はSARS-CoVのnsp12とr.m.s.dが0.82と良く似ており、ウイルスポリメラーゼファミリーで保存されているコア構造と、ニドウイルス目ウイルスに共通なRdPp-関連ヌクレオチドトランスフェラーゼ (NiRAN)を帯びていた。一方で、nsp12のN末端領域に独特なβ-ヘアピン・ドメインを帯びていた。
  • 研究グループは構造データに基づいてさらに、SRAS-CoV-2の複製の鍵を握る残基を同定し、レムデシビルがRdRpに結合する機序も論じた。

# 2020-03-11 関連crisp_bio記事へのリンク追加; PDBへのリンクと構造図追加; 初稿からの改訂履歴を文末に移動
# 2020-03-10 当該論文のCell誌からの公開を追記

[出典] "Structure, function and antigenicity of the SARS-CoV-2 spike glycoprotein" Walls AC, Park YJ [..] Veesler D. bioRxiv 2020-02-20  > Cell誌にアクセプト (Journal pre-proof) >Cell 2020-03-09
NEWS "COVID-19 coronavirus spike holds infectivity details" UW Medicine Newsroom. 2020-02-21
  • UW School of Medicine,  Fred Hutchinson Cancer Research Centerなどの研究グループは、ACE2を発現するアフリカミドリザルのVeroE6細胞とヒトACE2を発現するBHK細胞において、SARS-CoV-2 がACE2を介して感染することを、マウス白血病ウイルス(MLV)によるシュードタイピングで、確認した。
  • SARS-CoV-2 Sの受容体結合ドメイン (RBD)のACE2に対する結合親和性は、少なくともSARS-CoVと同等である。
  • SARS-CoV-2 Sは他のSARS関連CoVと異なり、S1/S2サブユニットの境界に4残基が加わっており、S1/S2サブユニットの境界にPaired basic Amino acid Cleaving Enzyme (PACE)としても知られているフーリンの切断部位が位置していた。これに応じて、SARS-CoV SがS1/S2サブユニットに分裂しないままシュードウイルス粒子に取り込まれるのに対して、SARS-CoV-2は生合成される際に分裂した。著者らは、これによってSARS-CoV-2が屈性を示す細胞・組織の型が広がることを、示唆した。
  • SARS-CoV-2 Sの外部ドメインの三量体の構造をクライオ電顕法により分解能 3.3 Åで再構成し、SARS-CoV SとMERS-CoV Sを思わせる多重なコンフォメーションをとることを同定した。著者らは、風邪に関わるヒト・コロナウイルスと異なり、部分的に開口したコンフォメーションをとることが、病原性を高めることを、示唆した。
  • さらに、SARS-CoV-2 S-MLVで免疫したマウスの血清が、 SARS-CoV S-MLVのVeroE6細胞への感染を完全に阻害し、SARS-CoV-2-MLVの感染をコントロールの~10%まで抑制することを見出した。
[構造データ] 
  • 6VXX/EMD 21452: Structure of the SARS-CoV-2 spike glycoprotein (closed state)
  • 6VYB/EMD 21457: SARS-CoV-2 spike ectodomain structure (open state)
    RCSB PDBからキャプチャした下図参照スクリーンショット 2020-03-11 12.09.40
[新型コロナウイルス構造解析関連crisp_bio記事]
  • 2020-03-11 SARS-CoVのスパイク(S)のサブユニットS2に対するモノクローナル抗体が、SARS-CoV-2と交差反応した
  • 2020-03-10 新型コロナウイルスの創薬標的候補であるヌクレオカプシドのウイルスゲノムRNA結合ドメインの結晶構造解析
  • 2020-02-21 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)とヒト細胞受容体ACE2との複合体クライオ電顕構造
  • 2020-02-16 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)のクライオ電顕構造
[新型コロナウイルス構造関連論文]
  1. SARS-CoV-2 and SARS-CoV Spike-RBD Structure and Receptor Binding Comparison and Potential Implications on Neutralizing Antibody and Vaccine Development. Sun C [..] Xie L. (Sinocelltech Ltd) bioRixv 2020-02-20.
  2. "X-ray Structure of Main Protease of the Novel Coronavirus SARS-CoV-2 Enables Design of α-Ketoamide Inhibitors" Zhang L, Lin D, Sun X, Rox K,  Hilgenfeld R (University of Lübeckなど). bioRxiv 2020-02-20: [PDB IDs] 6Y2E(1.75 Å) Crystal structure of the free enzyme of the SARS-CoV-2 (2019-nCoV) main protease; 6Y2F (1.95 Å) Crystal structure (monoclinic form) of the complex resulting from the reaction between SARS-CoV-2 (2019-nCoV) main protease and tert-butyl (1-((S)-1-(((S)-4-(benzylamino)-3,4-dioxo-1-((S)-2-oxopyrrolidin-3-yl)butan-2-yl)amino)-3-cyclopropyl-1-oxopropan-2-yl)-2-oxo-1,2-dihydropyridin-3-yl)carbamate (alpha-ketoamide 13b); 6Y2G (2.2 Å) Crystal structure (orthorhombic form) of the complex resulting from the reaction between SARS-CoV-2 (2019-nCoV) main protease and tert-butyl (1-((S)-1-(((S)-4-(benzylamino)-3,4-dioxo-1-((S)-2-oxopyrrolidin-3-yl)butan-2-yl)amino)-3-cyclopropyl-1-oxopropan-2-yl)-2-oxo-1,2-dihydropyridin-3-yl)carbamate (alpha-ketoamide 13b)
  3. "SARS-CoV-2 and SARS-CoV Spike-RBD Structure and Receptor Binding Comparison and Potential Implications on Neutralizing Antibody and Vaccine Development" Sun C [..] Xie L. (Sinocelltech Ltd) bioRixv 2020-02-20.
  4. "Crystal structure of Nsp15 endoribonuclease NendoU from SARS-CoV-2" Kim Y, Jedrzejczak R [..] Joachimiak A. bioRxiv 2020-03-03.  (U. Chicago & ANL); PDB ID 6VWW (2.2 Å) Crystal Structure of NSP15 Endoribonuclease from SARS CoV-2.
  5. crisp_bio 2020-03-07 新型コロナウイルスの感染は、ヒト細胞のACE2とTMPRSS2に依存し、慢性膵炎治療薬で阻害される:"SARS-CoV-2 Cell Entry Depends on ACE2 and TMPRSS2 and Is Blocked by a Clinically Proven Protease Inhibitor" Hoffmann M [..] Pöhlmann S. Cell 2020-03-05
  6. 細胞融合後のSを含むSARS-CoV-2の透過電顕像 "Viral Architecture of SARS-CoV-2 with Post-Fusion Spike Revealed by Cryo-EM" Liu C, Yang Y, Gao Y [..] Zhang Z, Wang P, Liu L. bioRxiv 2020-03-05.
[更新履歴]
2020-03-07 「新型コロナウイルスの感染は、ヒト細胞のACE2とTMPRSS2に依存し、慢性膵炎治療薬で阻害される」へのリンク追加 (crisp_bio 2020-03-07)
# 2020-03-06 SARS-CoV-2のスパイク(S)を介した細胞への侵入にヒト細胞のACE2とTMPRSS2が必須と同定し、ACE2に対する抗体とTMPRSS2に対するカモスタットメシル酸塩で阻害可能とするCell 2020-03-05論文など書誌事項を[新型コロナウイルス構造関連論文]の項に追加
2020-03-04 [新型コロナウイルス構造関連論文]の論文2にPDB ID追記し、論文4を追加
2020-03-01  crisp_bio 2020-03-01 "新型コロナウイルスのメインプロテアーゼに対してIC50 0.48μMの阻害活性を示す低分子を治験薬から発見"へのリンク追加
# Cell Pressのコロナウイルス研究Hub https://www.cell.com/2019-nCOV 
# 2020-02-29 共著者の一人がCell誌にアクセプトされたとツイート 2020-02-29 22.31.00
# 2020-02-23 # 2020-02-23 用語の整理:SARS-CoV-2(ウイルスの名称)がCOVID-19 (ウイルス感染症の名称)を引き起こす
# 2020-02-22 19:20 [新型コロナウイルス構造関連bioRxiv投稿]2編へのリンク追加
# 2020-02-22 12:20 初回投稿

[改訂履歴]
2020-03-01 SARS-CoV-2のメインプロテアーゼと阻害剤N3の複合体構造 (PDB ID 6LU7)に対応する論文bioRxiv 2020-02-27へのリンクを追加; crisp_bio 2020-03-01 "新型コロナウイルスのメインプロテアーゼに対してIC50 0.48μMの阻害活性を示す低分子を治験薬から発見"参照
2020-02-29
crisp_bio 2020-02-29 新型コロナウイルス:台湾、米国ならびに日本で分離されたSARS-CoV-2株の系統解析から見えたこと; "Structure, function and antigenicity of the SARS-CoV-2 spike glycoprotein" Cell誌アクセプト
2020-02-27 crisp_bio記事"
BGIの100ドルゲノムと新型コロナウイルス検出キット"へのリンク追加 (これ以前の改訂履歴は文末に移行)

[出典] Cryo-EM Structure of the 2019-nCoV Spike in the Prefusion Conformation. Wrapp D, Wang N [..] McLellan JS. bioRxiv 2020-02-15 > Science 2020-02-19; [構造情報] EMD-21375 2019-nCoV S 1 Receptor Binding Domain (RBD) "up" (3.46 Å);EMD-21374 2019-nCoV spike (S) C3 symmetry (3.17 Å); PDB 6VSB [注] 以下のテキストはbioRixv投稿に準拠

 当初、Novel coronaviruや2019-nCovと呼ばれ、国際ウイルス分類委員会によってSARS-CoV-2と命名 (bioRxiv, 2020-02-11)された新型コロナウイルスのゲノム配列は1月早々に決定された。2020年1月5日に国際塩基配列データベースにサブミッションされ、2020年2月11日に公開され [MN908947*]、その後、各地で分離されたSARS-CoV-2のゲノム配列の公開が続いている[* NCBI GenBankからの該当レコードの画面キャプチャの一部を以下に引用]。
GenBank
 1月に決定されたゲノム配列は、ほぼ同時に、各国の研究グループの間で共有されていたようである。それから1ヶ月ほどで、SARS-CoV-2に対するワクチン、抗体医薬および診断の標的となるヒト細胞に食い込むSARS-CoV-2のスパイク (S)糖タンパク質 (以下、Sタンパク質)の構造を、UTEXASとNIAID/NIHの研究グループが、クライオ電顕法により原子分解能で決定し、2月15日にオープンジャーナルbioRxivに投稿した (2月19日にScience誌から公開)[Figure 1とSupplementary Figure 4引用下図参照]。Fig. 1.
 研究グループは、ヒト細胞膜受容体に結合する前のSタンパク質三量体の構造を再構成し、三量体それぞれが帯びている3つの受容体結合ドメイン (receptor-binding domains, RBDs)のうち1つが、受容体がアクセス可能なコンフォメーション*へと上に回転することを見出した [* 受容体がアクセス可能なコンフォメーションを"up"と、受容体がアクセス不可能なコンフォメーションを"down"と呼んだ]。

 研究グループはまた、SARS-CoV-2が、ヒト細胞膜上の受容体アンジオテンシン変換酵素2 (ACE2)に結合し、加えて、SARS-CoVのSタンパク質よりも強く結合するエビデンスを、負染色電子顕微鏡と生物物理学的解析とから見出した。さらに、これまでに報告されてきたSARS-CoV RBDに特異的なモノクローナル抗体3種類について、SARS-CoV-2には結合しないことを見出した [Figure 4引用下図参照]Fig. 4
 浙江省西湖の研究グループによるヒト細胞受容体ACE2との複合体のクライオ電顕構造
  • Structural basis for the recognition of the 2019-nCoV by human ACE2. Yan R, Zhang Y, Guo Y, Zhou Q (西湖高等研究院; 西湖大学) bioRxiv 2020-02-20.
  • crisp_bio 2020-02-21 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質とヒト受容体の複合体クライオ電顕構造
 UWとFHCRCなどによる構造・機能・抗原性解析
  • "Structure, function and antigenicity of the SARS-CoV-2 spike glycoprotein" Walls AC, Park YJ [..] Veesler D. bioRxiv 2020-02-20. > Cell誌アクセプト(Journal pre-proof)
  • crisp_bio 2020-02-22 新型コロナウイルスのスパイク糖タンパク質 (S)の構造、機能および抗原性: SARS-CoV-2 (CODIV-19コロナウイルス)のACE2への結合親和性は、少なくともSARS-CoVと同等; スパイク糖タンパク質のS1/S2サブユニットの境界面にフーリン切断部位が位置している
[その他の構造関係情報]
  • SARS-CoV-2 and SARS-CoV Spike-RBD Structure and Receptor Binding Comparison and Potential Implications on Neutralizing Antibody and Vaccine Development. Sun C [..] Xie L. (Sinocelltech Ltd) bioRxiv 2020-02-20.
  • X-ray Structure of Main Protease of the Novel Coronavirus SARS-CoV-2 Enables Design of α-Ketoamide Inhibitors. Zhang L, Lin D, Sun X, Rox K,  Hilgenfeld R (University of Lübeckなど). bioRxiv 2020-02-20.
  • SARS-CoV Sタンパク質の構造 (X線結晶構造解析 2.9 Å) 2AJF Structure of SARS coronavirus spike receptor-binding domain complexed with its receptor.
  • [X線結晶構造解析によるSARS-CoV-2の構造情報PDB ID 6LU7 The crystal structure of COVID-19 main protease in complex with an inhibitor N3 (2.16 Å): 著者 Liu X, Zhang B, Jin Z, Yang H, Rao Z; 登録日 2020-01-26; 公開日 2020-02-05; 最終更新日 2020-02-19 (PDBから公開された構造図を以下に引用); bioRxiv 2020-02-27投稿 (crisp_bio 2020-03-01参照); [wwPDB 2020-02-05]新型コロナウイルスプロテアーゼの構造が公開されました (2020-02-05)と、PDB/PDBjのMolecular of Month / 今月の分子 [下図参照; 2020-02-19 crisp_bioに全文掲載]に解説記事あり 。COVID-19
  • 構造から見たコロナウイルス・プロテアーゼの解説 (crisp_bio 2020-02-19 RCSB PDB/PDBj「今月の分子」から転載)
  • 2000年代に発見されていたコロナウイルスNL63の構造解析: crisp_bio 2017-05-03 コロナウイルスのスパイクタンパク質のクライオ電顕解析
[インフルエンザ関連データの国際共有WEBサイトが配列に基づくSARS-CoV-2系統樹を提供]
  • 中国のCDCがインフルエンザ配列データを国際的に共有するシステムであるGISAID (Global Initiative on Sharing All Influenza Data) が、配列に基づく系統樹を随時更新している。
  • 2月10日に対話型の系統樹上で日本由来のサンプルの枝をクリックし画面キャプチャした系統樹 (左下図参照)では、華南海鮮市場で収集された環境由来サンプルのゲノム (図の中の青色の枝)と武漢からの初期の感染ヒトサンプルのゲノムがクラスターを形成することを見て取れる。2月18日の画面キャプチャを右下図に引用した。
Cluster 2020-02-18 9
[配列関係情報]
[発生源は野生動物]
  • [声明] Statement in support of the scientists, public health professionals,and medical professionals of China combatting COVID-19. THE LANCET 2020-02-19
  • 著者: Charles Calisher, Dennis Carroll, Rita Colwell, Ronald B Corley, Peter Daszak, Christian Drosten, Luis Enjuanes, Jeremy Farrar, Hume Field, Josie Golding, Alexander Gorbalenya, Bart Haagmans, James M Hughes, William B Karesh, Gerald T Keusch, Sai Kit Lam, Juan Lubroth, John S Mackenzie, Larry Madoff, Jonna Mazet, Peter Palese, Stanley Perlman, Leo Poon, Bernard Roizman, Linda Saif, Kanta Subbarao, Mike Turner)
[COVID-19関連論文データベース - WHO]
[CRISPR技術に基づく検出システムの開発]

  • crisp_bio 2020-02-15 SHERLOCK、新型コロナウイルス検出プロトコルを公開 (SHERLOCKCRISPR技術に基づく超高感度核酸検出ツール)
  • crisp_bio 2020-02-19 DETECTR、新型コロナウイルス検出プロトコルversion 2公開
[この投稿の改訂記録]
  • 2020-02-26 RCSB PDBの COVID-19 Coronavirus Resourcesへのリンクを追加; [構造情報] EMDB/PDBエントリーへのリンク追加; 「mRNAワクチンに第1相試験」記事へのリンク追加
  • 2020-02-22 UWとFHCRCなどによる構造・機能・抗原性解析などのbioRxiv投稿3編へのリンク追加
  • 2020-02-21 浙江省西湖の研究グループによるbioRxiv投稿「ヒト細胞受容体ACE2との複合体のクライオ電顕構造」へのリンク追加
  • 2020-02-20 発生源に関する声明, WHOによる論文リストなどへのリンクを追加; Science論文へのリンクを追加
  • 2020-02-18 [インフルエンザ関連データの国際共有WEBサイトが配列に基づくSARS-CoV-2系統樹を提供]を追記
  • 2020-02-17 [X線結晶構造解析によるSARS-CoV-2の構造情報] 追記
  • 2020-02-16 16:15 初回投稿

[出典] Bottom-up structural proteomics: cryoEM of protein complexes enriched from the cellular milieu. Ho CM, Li X [..] Zhou H. Nat Methods. 2019-11-25.
 タンパク質のX線結晶構造解析にあたっては、解析可能な結晶サンプルを調整するために、しばしばタンパク質への変異導入やアミノ酸鎖の短縮といった前処理が必要であったが、近年、タンパク質の結晶化を必要としないクライオ電顕 (cryoEM)法による構造再構成法に'resolution revolusion'が起こり [1-3]、立体構造解析を阻んでいたタンパク質の近原子分解能 (3.0–4.0 Å)のマップが次々に明らかにされるに至った。
  • UCLAを主とする研究グループは今回、ab initio cryoEMマップからタンパク質を同定するプログラムcryoIDを開発し、前処理をすることなく内在細胞環境から直接濃縮した未同定のタンパク質複合体の近原子分解能のab initio cryoEMマップに、質量分析に基づくボトムアップ・プロテオミクスを組み合わせることで、複合体を構成するタンパク質の同定を実現し、これを、ボトムアップ内在構造プロテオミクス (a bottom-up endogenous structural proteomics: 以下、BESP)と称した。
  • 具体的には、これまでの構造生物学の手法が通用しなかった熱帯熱マラリア原虫Plasmodium falciparumイタの細胞溶解液を対象とするBESPから、赤血球内生存に関与する多タンパク質複合体の原子モデル構築を実現した。
[参考crisp_bio記事例]

↑このページのトップヘ