タグ:anti-CRISPR

5. [特許公開 2件] 
(1) Cas12aによるssDNA/dsDNAの高感度検出法
[出典] US20200032325A1 Specific detection of deoxyribonucleic acid sequences using novel CRISPR enzyme-mediated detection strategies (公開日 2020-01-30). 
  • 発明者 Baughman TA, Madan D, Nalefski E, Le Ny AM.
  • 権利者 TOKITAE LLC
(2) Cas13aによる超高感度RNA検出法
[出典] US20200032324A1 Specific detection of ribonucleic acid sequences using novel CRISPR enzyme-mediated detection strategies. (公開日 2020/01/30)
  • 発明者 Baughman TA, Cate J, Doudna J, Knott GJ, Madan D, Nalefski E, Le Ny AM, Thornton B.
  • 権利者 TOKITAE LLC, U Calfornia
[関連crisp_bio記事] crisp_bio: CRISPR-Cas12コレクション; crisp_bio: CRISPR-Cas13コレクション

6. [ミニレビュー] CRISPR/Cas9システムによる放射線の遺伝毒性のモデリングと解明
[出典] Deciphering and Simulating Models of Radiation Genotoxicity with CRISPR/Cas9 Systems. Vukmirovic D, Seymour C, Mothersill C. Mutat Res/Reviews in Mutation Research. 2020-02-03
  • CRISPR/Cas9を介した二本鎖切断に対する細胞応答を利用することで、放射線の遺伝毒性のモデリングが可能である。種々のストレス因子の作用や放射線の線量効果も、それぞれ補助的なドメインのCas9への付加や、anti-CRISPRタンパク質の利用によって、モデリング可能である。
7. ゲノムワイドCRISPR-Cas9ノックアウトスクリーン (GeCKO)により、マウスES細胞の多能性状態からの脱出に必須の遺伝子を同定
[出典] Screening Genes Promoting Exit from Naive Pluripotency Based on Genome-Scale CRISPR-Cas9 Knockout. Yang B [..] Chen R, Zhao M, Zhu P. Stem Cells Int 2020-02-03
  • 広州市の研究機関を主とする研究グループは、GeCKOv2ライブラリによるGeCKOスクリーニングを介して、多能性状態からの脱出に必須な遺伝子4種類 (TCF7l1, p53, Jarid2, およびFbxw7)を同定し、この手法の有用性を示した。
8. CRISPR/Cas9により成長ホルモン放出ホルモン (GHRH)をノックアウトしたマウスの生理学的特徴と代謝機能
[出典] Physiological and Metabolic Features of Mice with CRISPR/Cas9-Mediated Loss-of-Function in Growth Hormone-Releasing Hormone. Icyuz M, Fitch MP [..] Sun LY. bioRxiv 2020-02-07 
  • University of Alabama at Birminghamの研究グループは先行研究で、マウスES細胞における遺伝子ターゲッティングで作出した成長ホルモン放出ホルモン (GHRH)欠損モデルマウスの寿命が延び代謝ホメオスターシスが向上することを見出していたところ、今回、CRISPR/Cas9による GHRH-/- マウスが、先行研究のモデルマウスと同様な特徴を帯び、成長ホルモン欠乏の長寿効果を見るモデル足り得ることを示した。
  • 野生型同腹仔に対する GHRH-/-マウスの特徴:耐糖能は正常なまま、体重が減少しインスリン感受性が亢進; 骨密度, 骨塩量および除脂肪量が劇的に低減し、体脂肪量が顕著に増加; エネルギー消費量は低く、呼吸交換比 (respiratory exchange ratio, RER)と呼吸交換比が明期に限り減少。

[出典] Coupling Cas9 to artificial inhibitory domains enhances CRISPR-Cas9 target specificity. Aschenbrenner S, Kallenberger SM [..] Eils R, Niopek D. Sci Adv 2020-02-05

 抗CRISPR (Acr)タンパク質を改変しSpCas9の活性を光制御するCASANOVA法 [1]を開発したUniversity of HeidelberとUniversity Hospital Heidelbergなどの研究グループによる報告
  • はじめに、Cas9−sgRNAのDNA切断に至る過程の数理モデルを構築し、Cas9-sgRNA複合体の量を微調整することで、sgRNAに結合親和性が高いオンターゲットと低いオフターゲットを切り分け可能であるという仮説に至った。
  • この仮説を、Cas9と抗-CRISPRタンパク質AcrIIA4、および、高頻度なオフターゲットサイト2ヶ所を伴うことが知られているAAVS1を標的とするsgRNAをHEK293細胞などで共発現させて、Cas9-sgRANに対するAcrIIA4の比率による切断活性を測る実験により、実証した。
  • 次に、AcrIIA4の量の調節に替えて、Cas9の活性を阻害するAcrIIA4の活性を変異導入によって抑制し [1, 2]、Cas9のC末端に40残基のグリシン・セリン・リンカーを介して連結 (以下、Cas9-Acr)した上でデリバリーすることで、より安定したCas9活性の微調整を実現した。
  • 10種類のCas9-Acrから3種類の変異体 (Ins. 5; N39A; D14A/G38A)からなる3種類のCas9-Acrを選択し、AAVS1に加えて、EMX1とHEKを標的としてCas9活性の微調整とオンターゲット/オフターゲット切換を評価した (Fig. 2引用下図参照: 図の中のAIDは、自己抑制ドメイン/AutoInhibitory Domainに由来し、AcrIIA4変異体がその実体)。Cas-Acr
  • 研究グループは、野生型Cas9の他に、3種類の高精度版Cas9 (Sniper-Cas9 [3]; xCas9[4]; HypaCas9 [5])についてもCas9-Acrシステムを評価し、高精度版Cas9のオリジナル版もAcr連結版も、そのふるまいが標的遺伝子座に大きく左右されることを見出した。
  • さらに、Cas9、Cas9−Acr野生型および3種類のCas9-Acr変異型の一時的発現に由来するタイムラプスデータに基づいて数理モデルを改訂し、標的遺伝子座の特徴とCas9の活性の時間積分に依存するCas9−Acrの定量的モデルを構築した (定量的モデルによって、Cas-Acr変異型により、オフターゲット編集を最小限にオンターゲット編集を最大限にする'スイートスポット'を予測可能: 'Fig. 4 -d引用下図参照)。Fig. 4
 [引用crisp_bio記事]
  1. 2018-11-03 CASANOVA:抗CRISPR (Acr)タンパク質を改変しSpCas9の活性を光制御する
  2. CRISPRメモ_2018/03/09 [第1項] SpCas9活性と遺伝子ドライブを抗-CRISPRタンパク質 (AcrIIA2; AcrIIA4)によって調節する:酵母での実証
  3. 2018-08-08 [第2項] ランダム変異導入から高精度・高活性なCas9変異体を開発 (2件)
  4. 2018-03-02 xCas9:PAMの拡張とオフターゲット抑制を両立
  5. 2019-10-11 Cas9の高精度版HypaCas9により、マウス受精卵におけるアレル特異的遺伝子改変を実現

1. 欧州特許庁 (EPO)、Broad研の特許 (EP2771468)を取り消し
[出典] EPO officially cancel the Broad Institute's CRISPR patent. Collins Y. BioNews 2020-01-20
  • Broad研の2012年米国特許申請時に発明者として加わっていたロックフェラー大学のLuciano Marraffiniが、その後の米国と欧州における特許申請には発明者として含まれていなかったことから、2012年の米国特許申請は、2012年にまで申請を遡るためのエビデンスにならない、ひいては、特許の新奇性が成立しない、という論理での取り消しが、決定した。
  • 今回の取り消しがBroad研の欧州特許に及ぼす影響については、JUVE Patent Newsletterに詳しい:EPO revokes Broad Institute patent – but it’s just the beginning for CRISPR-Cas. Sandys A. JUVE Patent Newsletter. 2020-01-17.
2. scMAGeCK:CRISPRスクリーンとscRNA-seqの結果から多重なフェノタイプと相関する遺伝子群を同定
[出典] scMAGeCK links genotypes with multiple phenotypes in single-cell CRISPR screens. Yang L, Zhu Y [..] Zhang J, Li W. Genome Biol 2020-01-24. (Linking genotypes with multiple phenotypes in single-cell CRISPR screens. bioRxiv 2019-06-03)
  • Genome Biology論文は、bioRxiv投稿をもとに「crisp_bio 2019-06-05 scMAGeCK:CRISPRスクリーンとscRNA-seqの結果から多重なフェノタイプと相関する遺伝子群を同定」にて紹介済 
3. ディープ・ゲノム・プロジェクト宣言 - ヒト遺伝子に対するマウス・オーソログ遺伝子全ての機能アノテーションを目指すプロジェクト
[出典] The Deep Genome Project. Lloyd KCK, Adams DJ [..] Brown SDM. Genome Biol 2020-02-03
  • 5ヶ国12機関20研究室からなるInternational Mouse Phenotyping Consortium (IMPC)はこれまでに、ES細胞における相同組換えとCRISPR/Cas9技術によって作出した変異マウスのフェノタイピングにより、下図 (Fig.1から引用)、Deep Genome Project
    ヒトホモログのうち6,255遺伝子の機能アノテーションを完了し、これから2年間に2,925遺伝子の機能アノテーションを完了する予定である。
  • ディープ・ゲノム・プロエジェクトでは、~9,000種類のヒト遺伝子オーソログの機能アノテーション完成、ノンコーディング・ゲノムの機能アノテーション、機能アノテーションの臨床情報へのトランスレーション、遺伝変異の作用の迅速同定と機能試験の臨床判断への組み込みの4つの目標達成を目指す。
4. 小Maf群転写因子MAFG-lncRNAが、栄養状態と肝臓糖代謝を紐付ける
[出典] A MAFG-lncRNA axis links systemic nutrient abundance to hepatic glucose metabolism. Pradas-Juni M [..]  Vallim TQA, Kornfeld JW. Nat Commun 2020-01-31
  • デンマーク、ドイツ、イスラエル、トルコ、米国ならびに日本の国際共同研究グループは、糖尿病患者由来肝臓組織とモデルマウスのRNA-seq解析から、栄養過多・再摂食と絶食がlncRNAsの発現にそれぞれ亢進と抑制をもたらすが、タンパク質に翻訳されるmRNA発現にはそうした影響を与えないことを見出した。
  • 続いて、lncRNAとmRNAのプロモータ領域のin silico解析、シストローム解析 [*]ならびにMAFG機能獲得解析により、栄養過多・再摂取ではMAFGを介してlncRNA発現が抑制されるとした。さらに、MAFG欠失の影響と、LincIRS2を標的とするCRISPR-Cas9ノックアウトまたはRNAiノックダウンの効果から、標題を裏付
  • [*] crisp_bio 2019-11-22 シストローム (cistrome)の必須性を、ゲノムワイドCRISPRスクリーンで読み解く
5.  遺伝子編集の安全性を高めるCRISPRキルスイッチ
[出典] [NEWS FEATURE] The kill-switch for CRISPR that could make gene- editing safer. Dolgin E. Nature 2020-01-15.
[crisp_bio記事] Natureの記事に沿って、関連する研究論文とcrisp_bio過去記事へのリンクを以下に列記
 天然のキルスイッチanti-CRISPR
低分子キルスイッチ
 (Cas9が免疫応答のリスクを伴うと同様に、anti-CRISPRタンパク質も同じリスクを伴うことから低分子を探索)
  • 2019-05-04 蛍光偏光法を利用したSpCas9活性アッセイ法を開発し、SpCas9の可逆的調節を可能とする低分子を同定
microRNAによる組織特異的キルスイッチ
  • CRISPRメモ_2019/04/17 - 2  [第3項] マイクロRNAによりanti-CRISPR遺伝子の発現を細胞特異的に調節することで、細胞特異的なCas9ゲノム編集を実現
  • CRISPRメモ_2019/07/09 - 2 [第9項] Cas9の細胞腫特異的活性化を、細胞腫特異的なmiRNAに応答するanti-CRISPRタンパク質の発現を介して実現
  • CRISPRメモ_2019/08/28 - 3[第1項] CRISPR-Casの組織特異的in vivoゲノム編集を、anti-CRISPRタンパク質 (Acr)ならびにAcrの活性を阻害する組織特異的miRNAで実現する (マウスでも実証)
 核酸キルスイッチ
 Anti-CRISPRによる遺伝子ドライブのキルスイッチ
  • CRISPRメモ_2018/03/09 [第1項] SpCas9活性と遺伝子ドライブを抗-CRISPRタンパク質 (AcrIIA2; AcrIIA4)によって調節する:酵母での実証
  • CRISPRメモ_2018/09/25 [第1項] 性決定に関与するdoublesex遺伝子を標的とする遺伝子ドライブによりハマダラカのケージ内集団絶滅を7-11世代で実現 (未発表であるが、anti-drive個体の導入による遺伝子ドライブの停止を実現)
 バイオセーフティ/バイオセキュリティ観点からのCRISPRキルスイッチ
  • 2017-05-04 CRISPRニュース:DARPA (国防高等研究計画局)、“Safe Genes”プログラムを企画し課題募集 (今回記事で取り上げられた研究者参画)
 Anti-CRISPRの基礎研究への利用
  • Anti-CRISPRタンパク質でdCas9-Tet1を停止した後のエピゲノムの状態を確認: CRISPRメモ_2018/04/25 [第1項] [News & Views]エピゲノム編集による遺伝子変異疾患治療 (anti-CRISPRによりdCas9-Tet1エピゲノム編集を停止後、エピゲノム編集の結果が継続することを確認)
  • Anti-CRISPRタンパク質を帯びたファージを利用して、S. thermophilusのCRISPR−Casシステム以外の防御機構を探った: A mutation in the methionine aminopeptidase gene provides phage resistance in Streptococcus thermophilus. Labrie SJ [..] Moineau S. Sci Rep 2019-09-25
 Anti-CRISPR関連crisp_bio記事

[出典] Vast diversity of anti-CRISPR proteins predicted with a machine-learning approach. Gussow AB [..] Koonin EV. bioRxiv. 2020-01-24.
  • NCBIのKooninらに、UCSFのBondy-Denomy [1]が加わった研究グループの成果
 抗-CRISPRタンパク質 (Acr)の予測はこれまで主として、anti-CRISPR-associated(aca)遺伝子 [2]を手がかりとするか、または、自身のゲノムを標的とするスペーサを手がかりとして、探索され、発見されてきた。後者は、そうした宿主は内在CRISPR-Casシステムを抑制するAcrも内在することで、生存してきたという想定に基づいた発想である。しかし、既知のAcrsは小型で配列が極めて多様であり、また、抗-CRISPR以外の機能が知られていないため他のタンパク質との判別が難しいことから、Acrsの大規模探索は困難であった。

 研究グループは既知のAcrsの特徴 (原論文Table. 1参照)をもとに、1,000本の決定木からなるランダムフォレスト・モデルを構築し、ヒューリスティックなフィルタリング (原論文Table. 2参照)を経て表題のセットを同定し、その中で、最もAcrらしい候補について抗-CRISPR活性を帯びていることを確認し、AcrIIA12とした。Acrsの配列とアノテーションはデータベースとしてhttp://acrcatalog.pythonanywhere.com/  から公開した [画面キャプチャー下図参照]。Acr catalog
[引用crisp_bio記事]
  1. 2019-12-11 ジャンボファージは殻にこもることでCRISPR-Casシステムから身を守るがタイプIII-Aには捕捉される (2報) 採録2論文のうち[出典1]の責任著者 
  2. 2019-08-30 anti-anti-CRISPR: ファージのAnti-CRISPRタンパク質(Acr)を、ファージのAcaタンパク質が抑制する:"... Acrタンパク質をコードするacr遺伝子のほとんどが、ヘリックスターンヘリックス (HTH)モチーフを帯びたタンパク質をコードする保存性の高いanti-CRISPR-associated(aca)遺伝子に隣接している。このことから、aca遺伝子は、ゲノム配列からのacr遺伝子探索の手がかりとして利用されている。..."

1. マイクロアレイ上での固相トフェンスフェクションを介したアレイ型CRISPRスクリーン
[出典] A solid‐phase transfection platform for arrayed CRISPR screens. Serçin Ö [..] Mardin BR. Mol Syst Biol. 2019-12-23.
 BioMed X Innovation Centerを主とするドイツ研究グループは今回、gRNAsをスクロースとゼラチンによりマイクレアレイの各ウエルに固定し、Cas9を発現させた細胞を播種することで、非転換細胞と形質転換細胞 (癌細胞)およびヒト初代細胞を対象とする遺伝子編集と、顕微鏡、フローサイトメトリーおよび細胞生存アッセイによるハイスループットスクリーンを実現した。

2. [レビュー] RNAにガイドされるCas9とCas12aヌクレアーゼによるDNA切断
[出典] Editor's cut: DNA cleavage by CRISPR RNA-guided nucleases Cas9 and Cas12a. Swartjes T, Staals RHJ, van der Oost J. Biochem Soc Trans. 2019-12-2
 Cas9とCas12aによるDNA切断の機序・構造基盤をまとめ、PAM縛り・切断効率とゲノム編集効率、オフターゲット作用をめぐる課題、ならびに、BE、PEおよびとランスポゾンとの協働の新展開に言及し、Casヌクレアーゼの改造と探索と新たな応用技術開発に期待

3. [特許公開] タイプ II-C Acr (anti-CRISPR)関連
[出典] US 20190382741A1. ANTI-CRISPR COMPOUNDS AND METHODS OF USE.
4. [プトロコル] CRISPR-Cas9システムによりショウジョウバエ培養細胞の内在遺伝子を蛍光標識するssDNA Drop‐In法とCRISPaint法
[出典] Use of the CRISPR‐Cas9 System in Drosophila Cultured Cells to Introduce Fluorescent Tags into Endogenous Genes. Bosch JA [..] Mohr SE. Curr Protoc Mol Biol. 2019-12-23
 蛍光タンパク質をノックインする標的遺伝子ごとに長い相同アームを含む大きなドナー・プラスミドのクローニングを必要としないssDNA Drop-In [1] とCRISPaint [2,3] のプロトコルを解説

[参考crisp_bio記事・論文]
  1. 2019-09-12 100 ntと短い相同アームを利用することでHDRを介したCRISPRノックインを効率化
  2. CRISPaint allows modular base-specific gene tagging using a ligase-4-dependent mechanism. Schmid-Burgk JL, Höning K, Ebert TS, Hornung V. Nat Commun. 2016-07-28
  3. Gene knock-ins in Drosophila using homology-independent insertion of universal donor plasmids. Bosch JA, Colbeth R, Zirin J, Perrimon N. bioRxiv. 2019-03-16.
5. 哺乳類細胞においてCRISPR/Cas9を介した相同組換え修復 (Homology Directed Repair)結果から、目的とした組換えが起こった細胞を効率的に選択集積するためのユニバーサル・サロゲイト・レポーター (HDR-USR)を開発
[出典] A Universal Surrogate Reporter for Efficient Enrichment of CRISPR/Cas9-Mediated
Homology-Directed Repair in Mammalian Cells. Yan B, Sun Y [..] Zhang Z. Mol Ther Nucleic Acids. 2019-12-24
 西北農林科技大学の研究グループが今回開発したHDR-USRは、Cas9イタ遺伝子発現カセット、ユニバーサルsgRNA発現カセット、ユニバーサルsgRNAの標的配列 (sgT)を含む短縮したピューロマイシン耐性 (Puro-Rイタ)遺伝子、分子内修復テンプレートとなるATGとプロモーターを含まないPuro-R遺伝子配列の4要素で構成され、sgRNAによってsgTが切断され、それが、テンプレートと内在HDRで修復されたか否かを、ピューロマイシン溶液で判定する。
 複数のヒト細胞株内在遺伝子座16種類と、2種類の齧歯類細胞株内在遺伝子座1種類を標的とする実験を行って、単一遺伝子座のHDR編集効率を20.7倍まで改善し、2遺伝子座の同時編集の効率42%を達成し、ノックイン効率8.9倍と両アレル欠損効率35.9倍を実現した。これらの効率は、酵母由来Rad52と直鎖状ss/ds DNAドナーを利用することがさらに向上した。

6. マウスモデルにおけるフェニルケトン尿症  (PKU)の遺伝子治療実現
[出典] AAV-Mediated CRISPR/Cas9 Gene Editing in Murine Phenylketonuria. Richards DY [..] Harding CO. Mol Ther Methods Clin Dev. 2019-12-24
 Oregon Health & Science Universityの研究グループは今回、肝臓への向性を帯びた組換えAAV2/8ベクターをキャリアとしてCRISPR/Cas9システムを送達し、NHEJ阻害剤バニリンを併用することで、HDR過程を介して、PKUモデルマウスの肝細胞の一部でフェニルアラニン水酸化酵素 (PAH)の変異を修復した。この修復効果は一生持続し、PAHの活性が一部回復し、血中フェニルアラニン量が顕著に減少し、母性フェニルケトン尿症を予防した。

7. SHERLOCKによりエビの白斑病を迅速検知
[出典] Rapid, CRISPR-Based, Field-Deployable Detection Of White Spot Syndrome Virus In Shrimp. Sci Rep. 2019-12-23. Sullivan TJ, Dhar AK, Cruz-Flores R, Bodnar AG. Sci Rep. 2019-12-23.

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