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論文・記事紹介:CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム工学, エピゲノム工学, 代謝工学/遺伝子治療, 分子診断/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野); タンパク質工学;情報資源・生物資源;新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症;研究公正

2025-05-19crisp_bio  COVID-19から完全に回復した対照群とロングCOVID患者群を比較するパイロットスタディー 2025-05-06 crisp_bio 2025-05-06 ロングCOVID患者に見られる重度の呼吸器疾患に対する血中バイオマーカーを特定2025-03-22crisp_bio 2025-03-22 [展望] "ロン …
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2025-05-19 Chidren's Hospital of Philadelphiaのニュース・リリースへのリンクを追記:"World's First Patient Treated with Personalized CRISPR Gene Editing Therapy at Children’s Hospital of Philadelphia" 2025-05-15. https://www.chop.edu/news/worlds-first-pat …
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2025-05-19 国立遺伝学研究所の関連X投稿を以下に引用 (日本語解説へのリンクが埋め込まれている)【研究成果】新しい研究成果を発表しました。■先端ゲノミクス推進センター, 中村研究室 (大量遺伝情報研究室) 「三毛猫の毛色を決める遺伝子をついに発見 〜60 年間の謎だっ …
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  Arc InsituteのSilvana Konermannと Patrick D. Hsuが率いる研究チームは、IS110挿入配列エレメントに由来し、天然に存在するRNA誘導性DNAリコンビナーゼの一種であるブリッジ・リコンビナーゼを発見し、in vitroおよび細菌において、プログラム的にDNAを挿入、切除、反転 …
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- 患者の自己申告による健康状態と、神経心理学的検査およびバイオマーカーを比較  COVID-19を発症した人の相当数は、ブレインフォグなどの長期にわたる認知症状を経験する。しかし、これまでの研究では、これらの患者を、検査でCOVID-19患者であったがその後健康を回復し …
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[注] アッセンブロイド(assembloid): iPS細胞から作出されたオルガノイドが組み合わされた構造体 [右図はヒト前脳回路のアッセンブロイドの例]  体性感覚経路は、痛み、触覚、痒み、身体部位の動きに関する重要な情報を皮膚や筋肉などの末梢の臓器から中枢神経系へと伝達 …
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 CRISPR/Cas12aシステムは多様な分子診断ツールのベースになっているが、RNAを直接検出し、特定のDNA点変異を同定することは依然として困難である。中国の研究チームは今回、crRNA内のスペーサー配列に分割部位 (split site) を設けることで、野生型crRNAと同等の効率でCRIS …
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 合成生物学は、高度なバイオセンシング・アプリケーションを含む、生体システム内でカスタム設計された動作を実現する遺伝子回路を設計することを目的としている。CRISPRシステムは、そのモジュール性、プログラム可能性、精度、そして直交性により、遺伝子回路設計のベー …
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 アシネトバクター・バウマニ(A. baumannii )は、免疫力の低い入院患者に院内肺炎や人工呼吸器関連肺炎を引き起こしやすい重要なグラム陰性日和見病原体である。一方で、細菌の適応免疫システムであるCRISPR-Casシステムは、細菌の薬剤耐性や毒性にも密接に関連している …
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 タンパク質の細胞内局在はその機能にとって重要であり、その誤った局在は多くの疾患と関連している。既存のデータセットは、タンパク質と細胞株の組み合わせが限られており [*]、既存のタンパク質局在予測モデルは細胞種特異性を考慮に入れておらず、また、未知のタンパク …
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 アルゴノートタンパク質(Agos)は、生命のあらゆる領域に存在し、原核生物(prokaryotic)のAgo(pAgo)は、主に、long-A pAgo、long-B pAgo、およびshort pAgoの3つの系統群に分類されている。Long-A系統のpAgosは、小型の干渉DNA(siDNA)ガイドを用いて侵入したプラス …
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 CRISPR–Casシステムは、ヒト遺伝子だけでなく、ヒト体内の病原細菌や常在細菌を標的とするように設計することが可能なことから、感染症の治療やマイクロバイオームの調節のための新たなツールのベースになりえる。パリを拠点とする産学の研究チームが今回、特定の細菌を殺 …
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2025-05-17 ロイターによると「米国は、子どもと妊婦への新型コロナワクチン接種の推奨を中止に向かう 」 米国保健福祉省 (HHS) 長官は、反ワクチン団体を率いていたRFK Jrであり、FDA長官Marty Makary(外科医) は、pro-vaccineを自称しながら、COVID-19パンデミックの際 …
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 CRISPR-Cas12aシステムは、crRNA誘導によるトランス切断活性(コラテラル活性)により、迅速で高感度な核酸診断ツール開発のベースとして利用されている。この利用にあたっては、多様な標的部位における活性を正確に予測することが求められるが、その予測は依然として課題 …
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- tRNA-gRNAアレイベースのCRISPRシステム [Fig. 2引用右図 B 参照] を利用 セロビオースはセロビオースホスホリラーゼの触媒作用でグルコース-1-リン酸を生成し、これがさらにデンプンに合成される。このプロセスはグルコースからデンプンを合成するよりもエネルギー効率が …
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[注] Casgevy (CTX001) は、患者由来の造血幹細胞において、体外で、胎児型ヘモグロビンの発現を抑制する転写因子BCL11Aの遺伝子をCRISPR/Cas9でKOした上で、患者に移植する(自家移植する)。これによって、成人になって自然に失われてしまう胎児型ヘモグロビンの発現を復 …
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 循環型炭素経済には、C1プラットフォーム原料の多様化と付加価値製品(エタノール、アセトン、イソプロパノールなど)への改良が重要である。好熱性酢酸菌Thermoanaerobacter kivui は、高温下でもCO2、CO、H2を燃料として急速に増殖し、高いエネルギー効率を示すことから …
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 生細胞における1,130種類のタンパク質の局在と相互作用を可視化したManuel D. Leonetti のチームにJoshua E. Eliasが率いるチームが加わったChan Zuckerberg Biohubの研究チームは、今回、細胞小器官、細胞質など19種類の細胞区画ごとに、述べ7,666種類のタンパク質の局在 …
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[注] 論文中では"RNAをテンプレートとするDSB修復 (RNA templated DSB repair)"が、RT-DSBRと称されている。 DSBは、ゲノム不安定性につながる遺伝毒性DNA損傷である。標準的なDSB修復経路は通常RNAとは独立して機能するが、RNA:DNAハイブリッドや近傍の転写産物が修復結果 …
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 アクチン細胞骨格のダイナミクスは、神経系の正常な発達と機能に不可欠である。ニューロン特異的なマイクロエクソンの保存されたセットは、神経生物学の様々な側面に影響を与えるが、アクチン細胞骨格の制御におけるそれらの役割は不明である。 スペインを主とする国際研 …
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 系統特異的遺伝子や組織特異的遺伝子といったhPSC中のサイレント遺伝子の改変は、発生研究、疾患モデル化、薬剤スクリーニングのための堅牢なプラットフォームを提供する。しかし、サイレント遺伝子の編集結果を検証するには、hPSCをサイレント遺伝子が発現する細胞まで分 …
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 これまでに5000種類を越える抗生物質耐性遺伝子(antibiotic resistance genes: ARGs)が特定されており、その蔓延が世界的な公衆衛生上の懸念事項になっている。廃水は、ARGsの蔓延をモニターするに格好の対象であるが、廃水中のARGsは微量なため、検出が困難であった。  …
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 抗マラリア薬に対する広範な耐性の蔓延は深刻な問題である。これに対して、原虫の発育に不可欠な宿主タンパク質に焦点を当てたアプローチが、模索されている。その中で、メロゾイトの侵入という極めて重要な過程において、原虫の赤血球内サイクルの開始と継続の両方に重要 …
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[注] RAGATH (RNAs Associated with Genes Associated with Twister and Hammerhead) [*] コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)は、飼料および食品原料の工業生産における重要な微生物シャーシである。長鎖DNA断片挿入技術によって菌株の工学的 …
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 CRISPR-Cas9は画期的な遺伝子編集技術であるが、sgRNAの活性を予測することが、依然として課題になる。ディープラーニングの登場によって、それ以前のスコアリングや機械学習手法に比べて、より高い予測精度と拡張性が実現されてきた。しかし、局所特徴抽出、配列間依存性 …
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[注] 光温熱耐性:光温熱療法(Photothermal Therapy: PTT)によって胃がん細胞を死滅させることができるが、PTTに対して熱ショックタンパク質(HSP)が発現することから、次回以後、PTTの効果が減弱していく可能性がある。 病因遺伝子を標的とするCRISPR/Cas9送達に際して …
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線維芽細胞増殖因子、ホスホイノシチド3キナーゼ/Akt、骨形成タンパク質シグナル伝達など、変形性関節症に関与する主要な分子経路を探求し、軟骨細胞の生存、細胞外マトリックスのリモデリング、炎症におけるそれらの役割に焦点を当てる。ハイドロゲル、ナノ粒子、キトサン系 …
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 UBA5 は、小胞体(ER)の恒常性維持に重要な役割を果たすユビキチン様の翻訳後修飾であるUFMylationカスケードのE1酵素をコードしている。UBA5 関連脳症の臨床表現型としては、発達遅延、てんかん、知的障害などが知られている。現在まで、UBA5 病原性変異の細胞および …
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 RNAに誘導されるCRISPRシステムに基づくゲノム編集は、生物医学および農業分野の幅広い分野で広く利用されているが、オフターゲット効果が依然として課題である。 RNA誘導ゲノム編集におけるオフターゲット効果は、一塩基多型(SNP)や挿入・欠失(インデル)などの遺伝的 …
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 RAS遺伝子(HRAS、NRAS、KRAS)の活性化変異は、ヒトがんにおいて最も頻度の高い発がんドライバー遺伝子として知られている。これらの遺伝子は長年にわたりアンドラッガブル(創薬不可能)と考えられていた。その中で、ここ数年の進歩により、KRAS(G12C)およびKRAS(G12D)変 …
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 アデニン塩基編集因子(ABE)は、A・T塩基対をG・C塩基対に変換する。標的遺伝子座の配列が塩基編集効率に影響することから、標的配列に基づいて塩基編集の結果を予測できる計算モデルの開発が進められてきた [*1-6]。しかし、これらのモデルは細胞株で生成された塩基編集 …
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[注] TXNIP (Thioredoxin-interacting protein / チオレドキシン相互作用タンパク; TBP-2(Thioredoxin Binding Protein-2)  TXNIPは、糖尿病において血糖恒常性を破綻させる小胞体(ER)および酸化ストレスの制御に関与している。しかし、TXNIP欠損がヒト幹細胞由来の体性 …
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 中国とイスラエルの研究チームが開発した標題システムは、ケージド構造の不活性型オルトニトロベンジルリン酸エステル光応答性crRNAをベースとして、光誘導脱保護により活性型CRISPR/Cas12a遺伝子編集システム(LAC12aGE)を生成する。 LAC12aGEシステムは、チミジンリッ …
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