[出典] "Generation of Bimaternal and Bipaternal Mice from Hypomethylated Haploid ESCs with Imprinting Region Deletions" Li ZK, Wang LY, Wang LB [..] Li W, Zhou Q, Hu BY. Cell Stem Cell. 2018 Oct 11.
- 単為生殖は下等脊椎動物の間では広がっているが、哺乳類には見られない。中国の研究チームは今回、CRISPR-Cas9によりインプリンティング領域を削除することで、同性の両親から仔を生成可能なことを示した。
- メス同士の場合は、一方のメスから作出した単為発生胚由来 (parthenogenetic)半数体ES細胞インプリンンティング領域のH19, IG, およびRasgrf1を削除した始原生殖細胞(PGC)様細胞(精子相当)を、もう一方のメスの第2減数分裂中期 (metaphase II, MII)卵母細胞に注入することで、29匹の仔を得、いずれも順調に繁殖能力を帯びた成体へと成長した。
- オス同士の場合は、雄性発生胚由来 (androgenetic)半数体ES細胞からNespas, Grb10, Igf2r, Snrpn, Kcnq1, Peg3, およびGnasを削除し、別のオスの精子とともに、除核した卵母細胞に注入することで、受精を経て、12匹の仔を得たが、いずれも出生後短時日で死亡した。
- [参考] 世界初の哺乳類単為生殖は、2004年に東京農業大学の河野友宏教授らがNature誌にて報告している:"Birth of parthenogenetic mice that can develop to adulthood" Kono T, Obata Y, Wu Q, Niwa K, Ono Y, Yamamoto Y, Park ES, Seo JS, Ogawa H. Nature. 2004 Apr 22;428(6985):860-4.;H19遺伝子の3-kb領域を削除した未成熟卵母細胞と成熟卵母細胞を融合させ発生を促した。598件の融合から457個の受精卵を得、417個の胚盤胞、代理母への移植を得て、仔8匹が生まれ、最終的に1匹が繁殖能力を帯びた成体にまで成長しKaguyaと命名された。
- CRISPRメモ_2018/08/25 1. ヒト胚ゲノムにおいてBE3によりβ-サラセミア変異を修復 (2017年論文)
- CRISPRメモ_2018/08/19-2 1. 塩基編集法BE3によりマルファン症候群(MFS)の病因FBN1変異をヘテロ接合型胚において修復(ヒト胚ゲノム編集)
- 2017-10-07 疾走する中国CRISPR療法研究開発
コメント