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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Three-Component Repurposed Technology for Enhanced Expression: Highly Accumulable Transcriptional Activators via Branched Tag Array" Kunii A [..] Yamamoto T,  Sakuma T.  The CRISPR Journal 2018 Oct;1(5)

要約
  • 広島大学、国立がん研究センターならびに川崎医科大学の研究グループは、CRISPRシステムに基づいたこれまでの転写活性化システムを融合し、最適化することで、癌抑制遺伝子の効率的な転写活性化を実現した。
CRISPR-Casによる遺伝子転写活性化システムの進化
TREE (three-component repurposed tech- nology for enhanced expression)システム
  • TREE: SAMのp65-HSF1をSunTagに準じたGCN4 (8xまたは4x; 22aaリンカーで接続) scFv-VP64に置き換えたVP64-dCas9-sgRNA2.0-MS2-GCN4 (8x)-scFv-活性化因子 (原論文FIG. 1.引用下図参照)TREE
実証実験
  • E-カドヘリンの発現レベルが極めて低い膵臓癌細胞株MIA-PaCa2において、E-カドヘリンをコードするCDH1遺伝子のプロモーター領域を標的とするTREEシステムにより、第1世代と第2世代のCRSIRPaでは実現できなかったCDH1遺伝子とE-カドヘリンの顕著な発現を実現した。
  • TREEは、HEK293T細胞におけるRANKL遺伝子の活性化でも同様の性能を示したが、MIA-PaCa2細胞では見られなかった細胞毒性が若干見られた。
  • 多様な細胞株と多様な遺伝子座を標的とするより広範な実験を行い、最適化条件をさらにつめる必要があるが、TREEは転写活性の手法として有望である。
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