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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1. CRISPR/Cas12aを利用してヒトHEK293T細胞でPCRタギングを実現
[用語] “CRISPR/Cas12a-assisted PCR tagging of mammalian genes” Fueller J, Meurer M, Herbst K, Gubicza K, Kurtulmus B [..] Knop M. bioRxiv. 2018-11-20.
  • 酵母遺伝子のタギング法として利用されてきたPCRタギング  を、Cas12aによる二本鎖切断 (DSB)を利用することで (原論文Figure 1-a/b/c引用下図参照)、PCR tagging 2018-11-22 20.04.24
    哺乳類細胞内在遺伝子のタギングに展開;HEK293T細胞にて詳細に検証し、マウスC2C12細胞選択マーカ無しでタギング効率20%を、選択マーカ有りで60%の効率を実現;HeLa細胞でもマウスC2C12細胞でも内在遺伝子タギング確認;本方法は、これまでのCRISPR/CasシステムをHDRを介したノックイン法よりも簡便
2. オオタバコガのCYP6AE遺伝子クラスタのノックアウト実験から、ファイトケミカルと殺虫剤の解毒作用を同定
[用語] “CYP6AE gene cluster knockout in Helicoverpa armigera reveals role in detoxification of phytochemicals and insecticides” Wang H, Shi Y, Wang L, Liu S, Wu S, Yang Y, Feyereisen R, Wu Y. Nat Commun. 2018-11-16.
  • オタバゴカは60の科にわたる300種類の植物に食入・食葉する害虫であり、植物由来化学物質や殺虫剤に対する耐性を示すが、先行研究で、CYP6AEサブファミリーがファイトケミカルと殺虫剤に対する耐性に関与することが示唆されていた。
  • CYP6AEサブファミリーは10種類のシトクロムP540遺伝子を含むが、そのうち9種類が第16染色体にクラスタを形成している。中国とデンマークの研究チームは今回、CRISPR-Cas9によりこのクラスタ(85 kb)を削除すると、オタバゴカの薬剤耐性が低下することを見出し、加えて、in vitroでクラスタのすべてのメンバー発現によってP540酵素が異物分解することを確認した。
3. バクテリアゲノムの拡大がファージとプライミドにより促進され、CRISPRにより抑制される
[用語] “Prokaryotic genome expansion is facilitated by phages and plasmids but impaired by CRISPR” Chen W,  Gao NL, Martin LJ, Chen J. bioRxiv. 2018-11-12.
  • バクテリア完全ゲノム5,994種類を解析し、プラスミドそしてまたはファージそしてまたはCRISPRを帯びているゲノムを識別し、ファージまたはプラスミド帯びたゲノムのサイズが、それらを帯びていないゲノムよりも有意に大きく、また、ファージまたはプラスミドの数と共にゲノムサイズが大きくなることを見出した。対照的に、CRISPRを帯びたゲノムのサイズが、CRISPRを帯びていないゲノムよりも有意に小さいことを見出した。また、CRISPRがプラスミドよりもファージを標的にする傾向があることも示唆した。
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