crisp_bio

科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1. [特許]CRISPR/Casシステムと弾性表面波センサ (SAW)を組み合わせた高感度等温DNA検出法
  • 公開日 11/22/2018;発明者 Shachar Y, Kornberg R, Davis RE;権利者 Sensor Kinesis Corporation.
  • ビオチンを結合したCas9ニッカーゼで捕捉したDNA断片をストレプトアビジンで被覆したSAW装置に固定し、単一電子トランジスタとして機能する金ナノ粒子を結合したCas9ニッカーゼをDNA断片の他の一端に結合することで、SAWの検出限界の改善に貢献する質量負荷の増量を実現
2. [特許] タイプ I  CRISPR-Casシステムによる真核細胞のゲノム工学
  • 公開日 11/22/2018;発明者 Gersbach CA, Pickar A, Beisel C;権利者 Duke U, North Carolina State U.
  • Type I-A, I-B, I-C, I-D,  I-Eまたは I-F CRISPR/Casシステム; Cascade複合体/Cas3/crRNA
  • タイプ I CRISPR/Casシステム関連crisp_bio記事:2018-04-28 タイプ I CRISPR/CasシステムにおけるCas3の動き
3. SpCas9によるDSBからの修復が非対称であることを同定し、それを活かした効率的ゲノム編集戦略を開発
[出典]"Strategies for Efficient Genome Editing Using CRISPR-Cas9" Farboud B, Severson AF,  Meyer BJ. Genetics. 2018-11-30. (bioRxiv. 2018-11-07)
  • CRISPRメモ_2018/11/09 - 3.  SpCas9によるDSBからの修復が非対称であることを同定し、それを活かした効率的ゲノム編集戦略を開発
4. 組織特異的CRISPR/Cas9による遺伝子機能喪失実験法を開発し、ショウジョウバエにおいて遺伝子機能の冗長性と変異誘発後の遺伝子産物の存在を同定
[出典]"Robust CRISPR/Cas9-Mediated Tissue Specific Mutagenesis Reveals Gene Redundancy and Perdurance in Drosophila" Poe AR [..] Han C. Genetics. 2018-11-30.
  • Cas9を組織特異的エンハンサーで発現させ、標的遺伝子に対して2種類のユビキタスに発現するgRNAsを組み合わせ、実験パラメータの最適化を経て、標的遺伝子に効率的に組織特異的にindelsまたはDNA断片欠損を実現する手法を開発し、CRISPR-mediated tissue-restricted mutagenesis (CRISPR-TRiM)法と命名。
  • CRISPR-TRiMによりショウジョウバエ感覚ニューロンにおける遺伝子の機能喪失実験を実施し、Gal4駆動CRISPR-TRiMによる多重遺伝子機能喪失実験から、遺伝子機能の冗長性と、変異誘発のタイミングと変異誘発後の遺伝子産物残存が機能喪失実験に与える影響を明らかにし、さらに、CRISPR-TRiMは、Gal4駆動Cas9よる組織特異的変異誘発よりも効率的で細胞毒性が低いことも確認
5. 多重CRISPRベクターを一段階反応で構築する新たなクローニング法ASAP-cloning
[出典]"A novel cloning strategy for one-step assembly of multiplex CRISPR vectors" Zuckermann M [..] Lichter P,  Gronych J. Sci Rep. 2018-11-30.
  • ASAPはAdaptable System for Assembly of multiplexed Plasmidsの意。“PCR-on-ligation”過程を設計することで、Golden Gateクローニングよりも効率的で柔軟な多重gRNA発現カセット・ペクター構築法を開発
6.  一対のCas9ニッカーゼ (Cas9n)と長い (> 300-nt) ssDNAの組み合わせによるマウスゲノムの相同組み換え
[出典]"Efficient Homologous Recombination in Mice Using Long Single Stranded DNA and CRISPR Cas9 Nickase" Ge XA, Hunter CP. G3 (Bethesda). 2018-11-30.
  • Cas9nによる再切断を回避するためにsgRNA結合サイトに多重な変異を導入した長い相同アームを伴うssDNAドナー・テンプレートを設計・利用することで、マウス遺伝子への効率が高く容易に検出・検証可能な挿入を実現。
7. 軟骨無形成症モデルマウスにおいて、Cas9タンパク質と最適化したsgRNAおよびssDNAドナー・テンプレートを注入することでFgfr3-Gly374Arg変異を精密修復
[出典]"Optimizing CRISPR/Cas9 technology for precise correction of the Fgfr3-Gly374Arg mutation in achondroplasia in mice" Miao K, Zhang X, Su SM, Zeng J, Huang Z, Chan UI, Xu X, Deng CX. J Biol Chem. 2018-11-28
  • ヒトのGly380Arg変異に相当するミスセンス変異修復
8. CRISPR-Local:参照ゲノムに基づくsgRNAの設計が適合しない植物ゲノム編集に有効なsgRNAsを設計するツールを開発
[出典]"CRISPR-Local: a local single-guide RNA (sgRNA) design tool for non-reference plant genomes" Sun J, Liu H [..] Liu HJ, Chen LL. Bioinformatics. 2018-11-30.
  • 例えば、トウモロコシでは、44-bpあたり1 SNPが存在し、多様なトウモロコシの品種のゲノム配列はB37参照ゲノムと~30%程度異なり、参照ゲノムに基づくsgRNAs設計は不適切であることから、ジェノタイプ特異的ゲノムワイドsgRNA設計ツール、CRISPR-Local、を開発・提供した。
  • 提供Webサイト:http://crispr.hzau.edu.cn/CRISPR-Local/
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