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(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 20160409)
  • Corresponding author: Eric Gouaux (Oregon Health & Science U.)
  • 神経細胞膜上に存在するセロトニントランスポーター(sertonin transporter, SERT)は、シナプス間隙へ放出された過剰なセロトニンをシナプス前細胞へと取り込んで神経伝達を終息に導く。抗うつ剤のパロキセチン(paroxetine)エスシタロプラム(S -citalopram)は、抗うつ剤はSERTを阻害して(セロトニンの再取り込みを阻害して)シナプス間隙にセロトニンを止める。Eric GouauxらOregon Health & Science U.の研究チームは今回、ヒトSERTの結晶化とX線構造解析に初めて成功した。
  • 細胞膜から取り出したヒト野生型SERTは極めて不安定である。変異型のパネルからスクリーニングした2種類のSERT変異型(ts2とts3)と、Fabおよびパロキセチンまたはエスシタロプラムとの複合体構造を決定(下記、PDB登録リストを参照)。変異体ts2とts3はそれぞれ、Ile291Ala/Thr439SerとIle291Ala/Thr439Ser/Tyr110Alaの変異を導入したもの。
  • 抗うつ剤は、SERTの膜貫通ヘリックス12本の中で、TM1、TM3、TM6、TM8およびTM10の間の中央に位置する結合サイト(以下、中央サイト)に結合することで、SERTを細胞外に開口したコンフォメーションに固定し、セロトニンの結合を直接阻害する。
  • セロトニンが結合する中央サイトの他に、TM1、TM6、TM10ならびにTM11と、細胞外ループEL4とEL6とで構成される細胞外入り口で構成されるアロステリックサイトが、セロトニン結合サイトの細胞外側に位置していることを見出した。
  • アロステリックサイトにリガンドが結合すると、阻害剤の中央サイトからの遊離が抑制される。抗うつ薬の中で高い選択的セロトニン再取り込み阻害作用を示すS -citalopramは中央サイトとアロステリックサイトの双方に結合するが、パロキセチンはアロステリックサイトにはアロステリックサイトには結合しなかった。
  • [情報拠点注] 2016/04/09時点でPDBデータ未公開
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