(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 20160412)
- [NEWS] 中国で2回目のヒト胚ゲノム編集
- Nature NEWSは、βサラセミアの遺伝子治療を目的とした中山大学(広州)のヒト胚ゲノム編集に続く、HIV-1抵抗性遺伝子変異導入を目指した広州医科大学(Guangzhou Medical University)によるヒト胚ゲノム編集を、英国の不妊症の機構解明を目的とするヒト胚ゲノム編集研究の認可と対比させながら、紹介した。
- [論文概要]
- Xiangjin Kang 〜 Yong Fan (Guangzhou Medical University) “Introducing precise genetic modifications into human 3PN embryos by CRISPR/Cas-mediated genome editing.” J. Assist. Reprod. Genet. Published online 2016 Apr 6. 2014年4~9月の間に87名からインフォームドコンセントの上で入手した人工授精に適していない213個の3NP受精卵(2精子受精3前核卵)を対象として、CRISPR/Cas9技術によるHIV-1抵抗性を示す遺伝子変異(CCR5Δ32)の導入を試みた。
- 26個のヒト胚のうち4個にはCCR5Δ32以外の変異が導入されていたが、その他は、異なる変異が導入されるかまたは変異が導入されていなかった。
- George Daley (Children’s Hospital Boston)、Xiao-Jiang Li (Emory University)、石井哲也(北海道大学)ならびに Robin Lovell-Badge(Francis Crick Institute)のコメント採録。
- [論文] CRISPR/dCas9によるバクテリア細胞周期のコントロールとCRISPR/dCas9の温度感受性:Cees Dekker(Delft University of Technology)
- E. coli の複製開始点(OriC )領域と隣接する近傍領域を標的とするsgRNAを設計し、CRISPR/dCas9による不活性化の効果を測定。
- OriC 内のサイトを標的とするsgRNAはいずれも複製開始過程を停止。細胞は停止後も代謝活性を維持し、細胞質量増大。
- 温度を37°Cから42°Cに上昇させると、CRISPR/dCas9による阻害が解除されて複製過程再開。
- [論文] CRISPR/Cas9による遺伝子ノックアウト細胞を免疫ブロット法でスクリーニング:Fedor V. Karginov (University of California, Riverside)
- スクリーニング用のマーカー不要あるいはゲノムDNAのPCR不要の、ドットブロッディング法によるゲノム編集 スクリーニング。
- TREx-293細胞株におけるRNA結合タンパク質HuR (ELAVL1)の遺伝子の3箇所のエクソン(3、4、および5)を標的とする3種類のsgRNAsで実証実験。ウエスタンブロッティング法と比べても4〜5日短縮可能。
- [レビュー] CRISPRによる微生物集団の多様性解析と編集:Rodolphe Barrangou (North Carolina State University)
- ファージとバクテリアはCRUSPR/Casシステムをめぐって互いに進化してきた。したがって, CRISPR遺伝子座には、バクテリアとウイルスの多様性のスナップショットの情報が蓄積されているはずである。
- CRISPR/Casシステム概要;CRISPRの多様性から微生物集団を理解する;CRISPR/Casシステムを介した微生物とウイルスの進化;自己を標的とするCRISPR/Casシステムと抗菌剤の開発
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