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[出典]  "Structural insights into a high fidelity variant of SpCas9” Guo M, Ren K, Zhu Y, Tang Z, Wang Y, Zhang B, Huang Z. Cell Res. 2019-01-21. 構造データ6AEG (xCas9-sgRNA-dsDNA (AAG PAM)三者複合体, 分解能 3.0 Å);6AEB (xCas9-sgRNA-dsDNA (GAT PAM) 三者複合体, 分解能 2.7 Å) 
#crisp_bio 2019-10-14追記:xCas9のPAM拡張と高精度の構造基盤 (2)
  • 現在ゲノム編集に最も利用されているSpyCas9の標的領域拡張 (PAM拡張)と精度向上 (オフターゲット編集抑制)との試みが続いているが、機能改変の構造基盤は必ずしも明らかにされていない。
  • Harbin Institute of Technologyの研究チームは今回、定向進化法によって作出されPAM拡張とオフターゲット編集抑制とを実現したxCas9 3.7 (以下、xCas9)を対象として、sgRNAおよび標的dsDNAとの三者複合体の構造決定とSpyCas9の三者複合体の構造との比較、および、生化学実験も行って、xCas9の優れた機能の構造基盤を明らかにした。
  • SpyCas9の厳密なPAM選択性はE1219との間の塩橋で固定化されているR1335に依存し、xCas9ではE1219V変異によってR1335が固定化から解放されて自由に回転可能になることで、多重なPAM配列の認識が実現されていた。
  • SpCas9に比べるとxCas9では基質となるDNAとの接触が減少するようにREC2とREC3のドメインのコンフォメーションがフレキシブルに大きく変化することで、基質となるDNA領域の選択性が向上し、オフターゲット編集が抑制されていた (原論文Fig. 1引用下図参照)。2019-01-25 13.54.59
  • 酵素と基質の結合特異性は通常、酵素と基質との相互作用の強さに依存する。したがって、Cas9のPAM相互作用ドメインと基質DNAとの相互作用が弱まることが、基質DNAとの結合の特異性を増すことは一見矛盾するように見えるが、SpyCas9の基質DNA結合は、SpyCas9に結合しているsgRNAと基質DNAとの結合に依存することから、その矛盾は存在しない。
  • 今回明らかになったxCas9の機能向上をもたらした構造基盤の知見は、より高性能なSpyCas9およびオーソログの変異体を開発していく手がかりとなる。
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