(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 20160503)CRISPR関連文献メモ_2016/05/03
  • Wendell A. LimdGeeta J.Narlikar (UCSF)
  • ヌクレオソームがCRISPR/Cas9システムの活性に及ぼす影響を生化学的に解析。
  • ヒストン八量体に高親和性を示す人工の配列、Widom 601 DNAポジショニング配列、と80bpのフランキングDNAでヌクレオソーム粒子(以下、601 80/80粒子)を再構成(挿入図中のFigure 1(A))。601 80/80粒子のDNAと、裸のDNAの双方について、Cas9とヌクレオソームのダイアドと入口/出口、およびフランキングDNAを標的とするsgRNAによる切断効率を測定。DNA切断効率は、裸のDNAに対して、フランキングDNAの切断効率は同等、入口/出口サイトでの効率は〜23-28分の1、ダイアド近傍では〜1,000分の1。
  • Xenopus borealis 由来の5S rRNA遺伝子配列の場合は、入口/出口での切断効率の低下が、裸のDNAに対して1.5分の1程度であったが、ダイアド近傍では601 80/80粒子と同程度まで低減。DNAがヒストン八量体から一時的に緩んでは結合を繰り返すヌクレオソームの’breathing’によって、Cas9がヌクレオソーム領域のDNAにアクセス可能になることが示唆された(挿入図中のFigure 2(A))。
  • 続いて、クロマチン再構成因子によってもCas9が標的サイトにアクセス可能になり、切断効率が〜34%向上(挿入図中のFigure (A))。
  • 生細胞においてCas9がヌクレオソーム領域のDNAヘアクセスし標的を切断するモデルを提案(挿入図中のFgiure 3 I)
  • ヌクレオソームの構造と動態を勘案したsgRNAの設計やクロマチン再構成因子の利用によるCRISPR/Cas9システムによるゲノム編集の効率を高めていくことが可能。