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(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/07/17)
  • Corresponding authors: 野田展生(微生物化学研究所);大隅良典(東京工業大学)
  • 栄養飢餓状態に陥った酵母で誘導されるオートファジーは、PAS(pre-autophagosomal structure)の形成から始まり、PAS形成は、Atg1、Atg13およびAtg17-Atg29-Atg31部分複合体からなるAtg1複合体の形成から始まるとされている。研究チームは今回、X線結晶構造解析、高速原子間力顕微鏡観察ならびに生化学的分子間相互作用解析を総合して、PAS形成の分子機構の解明に取り組んだ。 
    • Atg13タンパク質C末端は長い不定形の天然変性領域(intrinsically disordered region; IDR)であり、IDRにAtg17分子が結合する残基424-436領域(binding region; BR)に加えて、もう1ヶ所Atg17分子が結合する残基359-389の領域(linking regions; LR)が存在。
    • BRとLRは、Atg1複合体のin vitro 形成に必須であるだけでなく、in vivo でのPAS構築にも必須。
    • Atg13のBRとLRへのAtg17の結合により、Atg17-Atg29-Atg31二量体が次々に紐付けられていき、さらにAtg1が紐付けられ、PASが構築されていく。栄養飢餓状態では、Atg13-BRのSer429とAtg13-LRのSer379とが脱リン酸化され、Atg17との分子間相互作用が可能になる。
    • 先行研究で、Atg13N末端のHORMAドメインにAtg9が結合することが明らかされているところ、PAS形成によってAtg1の自己リン酸化が亢進し、HORMAドメインにAtg9がリクルートされ、Atg9がリン酸化されて、オートファゴソーム形成過程が促進される機構を示唆。
  • [注] 参考図は、情報拠点Autophagy DBをAtg13で検索・表示させたDICHOTプログラムによるIDRとドメインの予測図
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