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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/07/22)
  1. [展望] CRISPR/Cas9のオフターゲット編集判定法の問題
    • Corresponding authors: Stefano StellaGuillermo Montoya (Novo Nordisk Foundation Center for Protein Research)
    • オフターゲットの評価法の解説(参考図1参照);VFGFA を標的とするCRISPR/Cas9によるゲノム編集の結果について、ChIP-seqGUIDE-seqHTGTSおよびDigenome-seqはそれぞれ、55ヶ所、21ヶ所、38ヶ所および87ヶ所の挿入欠失(InDels)サイトを同定したが、同定したサイトのセットを比較すると共通するサイトは少なく、むしろそれぞれ独特のサイトの集合であった。言い換えると全サイトを網羅した手法は無かった(参考図2参照)。
    • 3939000139390002
    • オフターゲット作用判定システムの比較には、標的を共通にするだけでは不十分であり、実験に使用した細胞株やENsの送達方法などの実験条件についても検証が必要。
  2. [論文] CRISPR/Cas9によってヒトCD34陽性細胞における鎌状赤血球症変異を修正
    • Corresponding author: Donald B. Kohn (UCLA)
    • TALENまたはCRISPR/Cas9を相同ドナーテンプレートを造血幹細胞CD34陽性細胞に送達し、鎌状赤血球症(sickle cell disease; SCD)の病因となるβ-グロビン変異を修復;CRISPR/Cas9による遺伝子編集効率はin vitro で18%;SCD患者由来のCD34陽性造血幹細胞と前駆細胞(HSPCs)の骨髄のSCD変異をCRISPR/Cas9によって修復することで、野生型ヘモグロビン産生を実現。
  3. [FORUM] CRISPR技術によるノンコーディング領域のハイスループット機能解析
    • Corresponding author: Neville E. Sanjana (New York Genome Center/NYU)
    • ノンコーディング領域の機能解析の重要性;これまでの解析手法の限界;CRISPR技術により細胞・組織内でプロモーターやエンハンサーなどのノンコーディング領域に変異導入し機能解析する手法を簡略に紹介
  4. [論文] 細胞内mRNAsの翻訳を標的とするCRISPR/Cas9
    • Corresponding author: Weiren Huang (Key Laboratory of Medical Reprogramming Technolog, Shenzhen)
    • 野生型Cas9とdCas9のいずれもmRNA翻訳を抑制可能なことを実証;この過程にはsgRNA5’末端の最初の14-ntだけが必須なことを同定;sgRNA-Cas9の複合体が翻訳装置をロードブロック(roadblock)することで抑制が起こることが示唆された;DNA配列を編集することなく予期しないタンパク質の発現が抑制されひいては表現型の改変が起こる;タンパク質発現レベルでのオフターゲット編集にも注目する必要。
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