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[出典] "CD22 blockade restores homeostatic microglial phagocytosis in ageing brains” Pluvinage JV [..]  Wyss-Coray T. Nature 2019-04-03.
  • ミクログリアによる凝集タンパク質と細胞デブリの貪食クリアランスが、中枢神経系の恒常性を維持するが、このミクログリアの機能は、老化と神経変性とともに衰える。
  • Stanford University School of Medicineの研究グループは今回、CRISPR-Cas9ノックアウト・スクリーンとRNA-seqによって、加齢に伴うミクログリア貪食作用劣化の遺伝的基盤を探った。
  • ミクログリア初代細胞の数は限られていることから、マウス脳マイクログリア由来BV-2細胞を対象として、膜タンパク質をコードする954遺伝子、薬剤標的、キナーゼおよびホスファターゼをコードする2,015遺伝子を標的とするスクリーニングを実施し、286ヒットを得た。
  • CRISPR-Cas9 KOスクリーン結果のヒット遺伝子群について、RNA-seqで測定した遺伝子発現と老化およびミクログリア貪食作用の相関を解析し、B細胞受容体でありシアル酸認識分子を認識するCD22が貪食作用を負に制御する因子と特定した。
  • CD22は老化ミクログリアで顕著に高発現しており、BV-2細胞でCD22をノックアウトすると貪食作用が回復した。CD22はまた、初代ミクログリア細胞のRNA-seqとフローサイトメトリー解析から、老化したマウスの海馬で有意に高発現している唯一のシアル酸結合免疫グロブリン-タイプレクチン (Siglec)であることを同定した。さらに、2,6 結合型シアル酸がCD22を介して抗-貪食作用を発揮することも見出した。
  • マウスin vivoにおいてもCD22を阻害すると、ミエリンのデブリ、アミロイドβオリゴマーおよびα-シヌクレイン線維が低減した。また、老化マウスの中枢神経系に抗CD22抗体を長期間送達することで、ミクログリアの機能が回復し、認知機能が改善されることを見出した。
  • 近年、アルツハイマー症に限らず、ALSやNiemann-Pick病C型のマウスモデルでもCD22の高発現が報告されている。神経変性疾患の療法として、CD22を手がかりにした中枢神経系の恒常性回復が、示唆された。
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