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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

1. CRISPR-Cas9 HDRによりGFPノックイン (KI)・ショウジョウバエ・ライブラリーを構築
[出典] "Rapid and efficient generation of GFP‐knocked‐in Drosophila by the CRISPR‐Cas9‐mediated genome editing" Kina H, Yoshitani T [..] Nakamura A. Dev Growth Differ 2019-04-29.
  • 熊本大学の研究チームは、選択マーカやsgRNA発現トランスジェニック系統を必要とせず、2世代で (~4週間)でKI個体を同定可能とする効率的手法を開発し、それによりライブラリーを構築し、KYOTO stock Center (DGGR) に寄託した。
  • 本手法では、卵割期の胚にsgRNA/Cas9発現プラスミドとHDR用ドナープラスミドをマイクロインジェクションすることで誘導される互いに独立な多様なKI系統から得、少数 (3~4匹)のF0世代から作出したF1世代の集団の中の10-20匹のDNAからPCRを介してKI系統を同定する。
2. 発生中の胚へのCRISPR/Cas9直接注入によるゲノム編集ブタにおけるオフターゲット編集の頻度
[出典] "Frequency of off-targeting in genome edited pigs produced via direct injection of the CRISPR/Cas9 system into developing embryos" Carey K [..] Lee K. BMC Biotechnol 2019-05-06.
  • Virginia Techの研究グループはRAG2IL2RGIg Heavy chainおよびSCD5を標的とし、各遺伝子と16 bpが一致するオフターゲット遺伝子9、8、6および4種類について、オンターゲット編集とオフターゲット編集を判定した。
  • オフターゲット編集は、Ig Heavy chainに限り、4種類のsgRNAsのうち1種類についてのみ、6種類のオフターゲット候補遺伝子のうち2種類、ARRBFOX1、にオフターゲット編集が発生した (左下図内左Table 1引用図参照)。編集結果には、両アレル変異 (ノックアウト)とヘテロ型変異が存在し(左下図内右Table 3引用図参照)、PAMの存在ならびにミスマッチのパターンと、オフターゲット編集の有無の関係が複雑であることを見出した (Supplementary Table 3引用右下図参照)。
pig 1 pig 2
  • 以上から、ブタでのオフターゲット編集は稀な現象であるが、オフターゲット編集の予測には注意が必要とした。
3. Short QT症研究に有用なモデル細胞と細胞シートを開発
[出典] "Modeling Reentry in the Short QT Syndrome With Human-Induced Pluripotent Stem Cell–Derived Cardiac Cell Sheets" Shinnawi R [..] Gepstein L. J Am Coll Cardiol 2019-05-18.
  • Technion (イスラエル工科大学)のL. Gepsteinらが、KCNH2遺伝子にN588K変異を帯びているShort QT 症候群患者由来のiPSCと、患者由来iPCSの変異をCRISPR/Cas9で修正したiPSCから、それぞれ心筋細胞と心筋細胞シートを分化誘導し、細胞と細胞シートがShort QTの疾患モデルとして利用可能なことを示した。
  • 細胞シートによる薬剤の評価も試み、キニジンとジソピラミドによる活動電位持続時間 (APD)と不整脈の正常化した一方で、ソタロールはそうした効用を示さないことを、見出した。
4.  [レビュー] CRISPR/Cas技術によって植物育種は光速に 
[出典] REVIEW "Plant breeding at the speed of light: the power of CRISPR/Cas to generate directed genetic diversity at multiple sites" Wolter F, Schindele P,  Puchta H. BMC Plant Biology 2019-05-02.
  • 従来の育種法は遺伝的多様性を減少させ、新品種作出に利用可能な変異の選択範囲を狭めるに至ったが、CRISPR技術によって遺伝的多様性を拡大することが可能になった (例 EvolvR):多種類の遺伝子の同時編集により多種類の形質を向上させた系統をエリート品種から1世代で作出;シスエレメントの調節による遺伝子発現レベルの微調整;野生植物の栽培化
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