2022-04-03 Joel McDadeが2017-09-21にaddgene Blogに投稿した記事"CRISPR 101: Targeting RNA with Cas13a (C2c2)"へのリンクを用意し [https://blog.addgene.org/crispr-101-targeting-rna-with-cas13a-c2c2],crisp_bio記事のタイトルを"CRISPR/C2c2の二役"から"CRISPR/C2c2 (Cas13a)の一人三役"に改訂した [注] C2c2は後にCas13aと呼ばれることになった;本記事本文中にて三役の該当部分に[ ]付きで*1, *2 , および *3を挿入した.
2018-05-01 初稿
(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/09/30)CRISPR関連文献メモ_2016/09/30
2018-05-01 初稿
(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/09/30)CRISPR関連文献メモ_2016/09/30
- Corresponding author: Jennifer A. Doudna (UC Berkeley/Lawrence Berkeley National Lab.)
- Feng ZhangとEugene Kooningらは、単一サブユニットからなるCRISPRタンパク質C2c2をバクテリアゲノムの網羅的探索から同定し、続いて、C2c2の標的が一本鎖RNA(ssRNA)であることを証明した。
- 今回、J. A. Doudnaらが、C2c2が基質の一本鎖RNA(ssRNA)の切断活性 [*1]に加えて、CRISPRリピートから転写されたcrRNA前駆体(pre-crRNAs)を切断しcrRNAsを生成する(maturation/成熟化)活性[*2]を備えていることを明らかにし、さらに、C2c2を高感度なRNA検出プラットフォームとして利用可能なことを示した。
- はじめに、Leptotrichia buccalis (Lbu), Listeria seeligeri (Lse), およびLeptotrichia shahii (Lsh)の3種類のC2c2を比較解析し、いずれもpre-crRNAの5’末端を切断する ことを見出した(ゲノム構造の上では、LbuではC2c2にCRISPRリピートが、LseではCRISPRリピートにC2c2が、LshではC2c2にCas1/Cas2/CRISPRリピートが続いている)。
- 続いてLbu C2c2について詳細な解析を加えた。C2c2の標的ssRNA切断活性は、C2c2のHEPNドメインによると想定されていた。今回、LbuのC2c2のHEPNに種々の変異を導入したところ、基質ssRNAの切断活性は失われたが、pre-crRNAの切断活性とssRNAへの結合活性は維持された。一方で、Lbuを対象とした電荷を帯びた残基の網羅的変異実験から、R1079A変異によって、pre-crRNAのプロセッシング活性は失われるが、crRNA結合と標的RNAの結合と標的RNAには影響を与えないことを見出した。
- このようにC2c2におけるpre-crRNA切断機構は、C2c2のssRNA切断機構とは異なっていた。また、DNAとRNAを共に基質とするCpf1のRNA切断機構とも異なっていた。
- Lbu C2c2はtrans にRNAを切断する [*3]ことも見出し、RNA増幅処理をすることなく、細胞内における複雑な構成のRNAの同定が可能なことを示した。
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