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(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/10/07)
  • Corresponding authors: Valina L. DawsonHan Seok KoTed M. Dawson (Johns Hopkins U. School of Medicine)
  • [背景]
    • パーキンソン病(PD)の症状は、黒質緻密質のドパミン分泌細胞を伴う神経系全体の神経細胞の変性に起因し、病理学的には、レビー小体と神経突起にα-シヌクレイン(α-synuclein)の異常な蓄積が見られる。
    • α-シヌクレインは神経細胞内に大量に存在し可溶性のモノマーとして機能しているが、近年、異常なオリゴマー化を経て不溶性の凝集体を形成し細胞毒性を帯び、神経細胞を伝搬し、脳全体に広がることが示唆された。また、細胞間伝搬の分子機構は不明であるが、病理的α-シヌクレインは一部、活性クラスリン(clathrin)を介したエンドサイトーシスによって神経細胞に取り込まれること考えられていた。
  • リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(lymphocyte-activation gene 3, LAG3/CD233)がα-シヌクレインPFFに特異的に結合する
    • はじめに、膜タンパク質ライブラリーから、マウス組換えα-シヌクレイで形成したα-シヌクレイン繊維(preformed fibrils, PFF)に結合するリンパ球活性化遺伝子3タンパク質(lymphocyte-activation gene 3, LAG3)、ニューレキシン 1β(neurexin 1β)およびアミロイドβ前駆体様タンパク質1(APLP1)の3種を、同定した。
    • 3種類の膜タンパク質の中で、LAG3が、α-シヌクレイ・モノマーと比較してα-シヌクレイPFFに対して最も高い選択性を示した。また、共免疫沈降法から、タウPFF、βアミロイド・オリゴマーおよびβアミロイドPFFはLAG3に結合しないことが明らかになった。
  • LAG3は、α-シヌクレイPFFの細胞への取り込みに関与する
    • LAG3欠損マウスにおいてα-シヌクレイPFFのエンドサイトーシスが低減し、また、LAG3抗体によってもα-シヌクレイPFFのエンドサイトーシスが低減し、モデルマウスの症状も軽減された。
    • LAG3は、膜輸送に関与するRab5およびRab7と共局在し、また、α-シヌクレイPFFと共に神経細胞へ取り込まれた。
  • LAG3は自己免疫疾患に関与しまた癌免疫療法の標的ともされている。今後、LAG3の脳内での生理機能や病理的α-シヌクレインとの結合の構造基盤を詳細に明らかにしていくことで、LAG3を、レビー小体型認知症とパーキンソン病治療の標的としていくことができる。
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