(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/10/26)
  • Corresponding authors: Erin S. BakerJanet K. Jansson (Pacific Northwest National Laboratory)
  • この数10年間で、核酸シーケンシングと質量分析(MS)の技術が進歩し、有用情報を高速で獲得可能なメタゲノミクス、メタトランスクリプトミクス、メタプロてオミクスおよびメタボロミクスの測定が実現してきた。環境ならびにヒトのマイクロバイオームのマルチ・オミクスの主要な進歩をレビューし、今後、さらに改善・開発すべき要件をあげる。
  • [機器・技術の進歩] 核酸シーケンシング(次世代シーケンシング);一分子シーケンシング技術;複雑なマイクロバイオームのシーケンシング;メタトランスプリプトミクス;MSによるメタプロテオミクスとメタボロミクス測定
  • [より複雑なマイクロバイオームの解析に向けての課題]
    • 測定データのアノテーションとメタゲノムとメタトランスクリプトームのde novoアッセンブルに必要なバイオインフォマティクス
    • 高速計算とビッグデータに対応する大容量RAMとペタバイト・ディスク装置
    • 土壌、沈殿物、ヒトの腸などの極めて多様で複雑な構成のマイクロバイオームからの生体分子の抽出
    • 複雑なエコシステムからの完全ゲノムのアッセンブル
    • MSの高速化、ハイスループット化、および広帯域化
    • 多様かつ広範なデータから生物学的知見を抽出するための統計・数理モデル
    • [情報拠点注] 各項は提示されたにとどまり、議論はされていない。
  • 2016年5月に発表された米国National Microbiome Initiativeにおいて課題解決が加速され、気候変動や疾患がマイクロバオームに影響を与える機構の解明が進み、影響予測が可能になり、エコシステムの持続可能性とヒトの健康が改善されていく未来が開けることを期待。
  • [注] 地球規模micobiome関連記事