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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

(創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ 2016/11/02)
  • Preview corresponding authors: Christopher A. Klebanoff (Memorial Sloan Kettering Cancer Center); Nicholas P. Restifo (NCI)
  • CARキメラ抗原受容体発現T細胞療法(chimeric T cell receptors-T, CAR-T)は第1世代、第2世代そして、腫瘍抗原特異的なモノクローナル抗体可変領域の軽鎖(VL)と重鎖(VH)からなる単鎖抗体(scFv)とT細胞受容体(TCR) ζ鎖の間に共刺激分子CD28と4-1BBまたはOX40を挟み込んだキメラタンパク質を組み込む第3世代へと進化してきたところ(Wikipedia引用右図参照)、新たなT細胞免疫療法がCell 誌にて提案された。
  • [Micro-pharmacies 論文] corresponding author: Karin Tarte (U. Rennes); Hans-Guido Wendel (Memorial Sloan-Kettering Cancer)
    • CAR-TはCD19陽性白血病に対して著効を示したが、リンパ腫に対する効果は顕著ではない。研究チームは今回、CD19を標的とするCAR-T細胞を、可溶性HVEM(*)(solHVEM)腫瘍抑制タンパク質を局所的かつ連続的に産生・分泌するように改変し、マウスに異種移植したリンパ腫の治療効果を高めることに成功した。研究チームは、然るべき分子を然るべき部位に投与可能とする改変CAR-T細胞を、“micro-pharmacies”と呼んだ。
    • (*)HVEM (TNFRSF14)受容体遺伝子は胚中心リンパ腫(GCリンパ腫)で最も高頻度で変異している遺伝子であり、HVEM欠損はB細胞の自律的増殖を亢進しGCリンパ腫をもたらし、腫瘍微小環境を整える。この変化は、HVEMとBTLA(B- and T-lymphocyte attenuator)の相互作用が失われることに起因する。BLTAにsolHVEMが結合することで、腫瘍抑制効果が強化される。
  • [Synthetic Notch (synNotch) 論文] corresponding authors: Wendell A. Lim (UCSF)
    • Notch受容体は、細胞外ドメイン、膜貫通部位(以下、コア)及び細胞内ドメインで構成され、細胞外ドメインにリガンドが結合するとタインパク質分解酵素が活性化され細胞内ドメインが切断され、細胞内ドメインの断片が核へ移動して、遺伝子発現を調節する。研究チームは、Notch受容体のコアに、特定の分子(入力)を認識する細胞外ドメインと、特定の遺伝子転写を活性化する細胞内ドメインを結合させた人工のNotch受容体(synNotch)を、CARに変えてT細胞膜に埋め込むことで、T細胞応答の入力と出力を自在に設計可能なことを示した。
    • CD19またはHer2に対するscFvとGFPに対するナノボディーを認識するsynNotchによってCD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞におけるレポーター遺伝子発現から始まり、サイトカイン発現調節、T細胞分化・運命調節、細胞死誘導因子TRAIL産生、抗体産生・二重特異性(BiTE)抗体産生、アジュバント産生、自然免疫誘導および免疫抑制因子産生が可能なことを実証。また、異種移植モデルにおいて、synNotchによるCD19とCD3を標的とするBiTE産生によって固形癌縮小効果も確認。
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