(記事更新 2017/05/25 B複合体構造決定論文Twitterへのリンクを追加)
- mRNAは、DNAの一次転写産物mRNA前駆体から、2段階のエステル転移反応を介したイントロンの除去とエクソン結合の過程を経て生成される。このスプライシング反応を担うのがスプライソソームである(下図:2段階エステル転移反応模式図とスプライシング反応詳細図)。
- スプライソソームは、5種類の核内低分子リボ核タンパク質 (snRNPs: U1、 U2、 U4/U6、U5)と多数のnon-RNP因子からなる巨大で、かつ、スプライシング反応過程で構成と配置をダイナミックに変化させていく酵素複合体である。
- 長年待ち望まれていたスプライソソームの構造と動態の解析が、近年のクライオ電顕技術の恩恵を受けて、急速に解き明かされ始めた。2016年には第1段階のエステル転移反応機構が清華大学(中国)グループとMRC(英国)の長井グループによって報告された:創薬等PF・構造生命科学ニュースウオッチ2016/08/21 クライオ電顕法で捉えたスプライシング第一段階の構造基盤
- 続いて、エクソン結合直前(第2段階のエステル転移反応直前)の活性化スプライソソーム(C*complex)の構造・動態解析の報告が相次いでいる:
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Science2016/12/15-2017/01/13 清華大学(中国)グループ: Structure of a yeast step II
catalytically activated spliceosome (出芽酵母 分解能 4.0 Å)
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Nature 2017/01/11 MPI(ドイツ)グループ: Cryo-EM structure of a human
spliceosome activated for step 2 of splicing(HeLa細胞 分解能 5.9 Å)
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Nature 2017/01/11 MRC(英国)グループ Structure of a spliceosome
remodelled for exon ligation (出芽酵母 分解能 3.8 Å)
· Cell 2017/05/11 清華大学(中国)グループ An Atomic Structure of the Human Spliceosome(HeLa細胞 分解能 3.76 Å)
CRISP_SCIENCE@ScienceCrispクライオ電顕技術の進歩により急展開するmRNA前駆体スプライシング機構解明:ヒト(HeLa細胞)スプライソソーム(第2のエステル転移反応・エクソン結合直前のC*複合体)3.76 構造
2017/05/15 08:04:04
E-6721 P-5XJC Cell 0511 https://t.co/7k13qFt5K5
CRISP_SCIENCE@ScienceCrisp酵母スプライソソームB複合体の活性化前の構造をクライオ電顕で決定、活性状態の構造と比較し、活性部位形成モデルを構築
2017/05/25 08:13:01
E-3682~8 P-5NRL
Nature Accelerated Article Preview 0522… https://t.co/yet13VFLLZ
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