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[出典] "Streptococcus pyogenes Cas9 displays biased one-dimensional diffusion on dsDNA to search for a target" Yang M [..] Chen C. bioRxiv 2019-09-04.

 2017年に柴田幹大 (金沢大)と西増弘志 (東大)らが金沢大学の高速AFMを利用して「CRISPR-Cas9がDNAを切断する瞬間の撮影に成功!」(YouTube掲載ビデオ 3m4s) 、
「Cas9-RNA複合体はDNA上をスライドするのではなく、 3次元方向への拡散を利用したDNAへの衝突により標的配列を探索することが直接的に示されました (東大・金沢大プレスリリース 2017/11/10 )」とした (Nat Commun 2017-11-10) [*]。その他の研究グループによっても、生化学的実験、一分子FRET、NMR、MDシミュレーションなどによって、Cas9がdsDNA上の標的サイトを探索し切断する分子機序の解析が行われてきた (* この論文は2018年のNature Blogs "Our 10 most popular CRISPR papers of 2017"の第2位を獲得した)。
  • 清華大学の研究グループは今回、Cas9-sgRNAの標的サイトを1ヶ所だけ帯びた30 bpから2188 bpまでの長さの直鎖状dsDNAsの生理条件塩濃度での切断実験と、一分子FRET分析の結果に基づいて、Cas9-sgRNAが3次元拡散を介したdsDNAとのランダムな衝突と、dsDNA上の1次元拡散との組み合わせによって標的サイトの認識・切断に至るとした。
  • 生理条件塩濃度でのCas9-sgRNAの1次元拡散の向きが、non-target (NT)鎖の3'から5'に向かう方向に偏っており、塩濃度の低下または PAM配列の変異によってその偏りが消えることを見出した。また、1次元拡散の範囲が~27bpであり、その範囲内で標的が発見されない場合Cas9がdsDNAから遊離することも見出した。
関連crisp_bio記事
CRISPRメモ_2017/08/07 [第1項] Cas9は、DNA結合から、gRNAとDNAの相補性をチェックするコンフォメーションを経てDNA切断に至る.
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