[出典] Partner-independent fusion gene detection by multiplexed CRISPR/Cas9 enrichment and long-read Nanopore sequencing. Stang C [..] Monroe G. bioRxiv. 2019-10-17

 Utrecht Universityなどオランダとドイツの研究グループが標題を可能とするFUDGE (FUsion gene Detection assay from Gene Enrichment)法を開発した。
  • 融合遺伝子は種々の癌の特徴であり、診断、予後予測および治療の手掛かりとなるが、融合するパートナーと正確なブレークポイントの曖昧さ (promiscuity)ゆえに、よく知られた融合遺伝子についてさえ、臨床診断における検出は容易ではない。
  • FUDGEによって、融合遺伝子ドライバー (例: BRAF, EWSR1, KMT2A/MLL)を、パートナーまたはブレークポイントの位置が不明であっても、CRISPR/Cas9の標的DNA鎖を「見つけて編集する」特徴を活かしてエンリッチメントし(これまでの508倍)、ナノポアにより、ブレイークポイント 1-nt分解能での融合遺伝子同定を、2日間で実現可能とした (Figure 1引用下図参照)。FUDGE