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科学分野の比較的新しい論文と記事を記録しておくサイト: 主に、CRISPR生物学・技術開発・応用 (ゲノム編集, エピゲノム編集, 遺伝子治療, 分子診断/代謝工学, 合成生物学/進化, がん, 免疫, 老化, 育種 - 結果的に生物が関わる全分野) の観点から選択し、時折、タンパク質工学、情報資源・生物資源、新型コロナウイルスの起源・ワクチン・後遺症、機械学習・AIや研究公正からも選択

[出典] "Rare driver mutations in head and neck squamous cell carcinomas converge on NOTCH signaling" Loganathan SK [..] Schramek D. Science 2020-03-13.

 ヒトの癌にて高頻度に変異している遺伝子は少数であり、ほとんどの遺伝子の変異は低頻度である (以下、ロングテール/long tail 遺伝子変異)。
  • Mount Sinai Hospital, Princess Margaret Cancer Centre, U Torontoなどのカナダの研究グループは、HNSCCにおける484種類のロングテール遺伝子を対象とするCRISPR/Cas9 KOスクリーンにより、その遺伝子変異がマウスにおいて腫瘍増殖をもたらす遺伝子群を同定した。
  • 同定した15種類の腫瘍抑制遺伝子の中で、ADAM10AJUBAがNOTCH受容体シグナル伝達の亢進を介してハプロ不全型でHNSCCを抑制することを見出した。
  • ヒトHNSCCの28%にADAM10AJUBAの変異または単一アレル欠損が見られ、これらは、NOTCH受容体の変異と相互排他的であった。
  • ヒトHNSCCの67%に見られる癌遺伝子変異はNOTCHシグナル伝達に集中し、NOTCH不活性化をHNSCCの特徴たらしめていた。
 ロングテール遺伝子が特定のパスウエイに集中することが、癌のドライバーとして機能し、したがって、治療標的になることが示唆された。
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