[出典] "Light-responsive charge-reversal nanovector for high-efficiency in vivo CRISPR/Cas9 gene editing with controllable location and time" Wu Y [..] Zhang T, Xing D. Nano Res 2020-06-18.
華南師範大学の研究グループは今回、980 nmの近赤外光 (NIR)照射によって細胞内でカチオン性からアニオン性に電荷が反転するナノベクターを開発し、CRISPR/Cas9プラスミドのデリバリーに利用することで、遺伝子編集の効率向上と時空間制御を実現した[Scheme 1引用右図参照]。- このナノベクターは、アップコンバージョン・ナノ材料 (upconversion nanomaterial; 図中ではUCNPと表記)を紫外光感受性の共役高分子電解質 (ultraviolet-sensitive conjugated polyelectrolyte; UVP)で被覆した粒子である 。
- このナノベクターにより、時間制御をしつつCRISPR/Cas9をコードするプラスミド (以下、P)の細胞 [*]への導入効率~ 63% ± 4%を達成した。ヒト肝癌由来HepG2細胞については、導入効率が培地内の血清 (0~20%で検証)に影響されないことを確認した。
[*] 4T1, HeLa, MCF-7, EMT6およびHepG2 - 細胞内でプラスミドから、NIRを照射した領域に局所的にCas9タンパク質が発現し、遺伝子編集が進行した。
- ヒト肝癌由来HepG2細胞においてPLK-1を標的とする UCNP-UVP-Cas9/sgPLK-1による遺伝子編集実験を行い、PLK-1遺伝子ノックアウト効率~42.5%を達成しh、PLK-1タンパク質の発現を低減し、細胞死を誘導した。

- 次いで、HepG2腫瘍を帯びたマウスにUCNP-UVP-Cas9/sgPLK-1を腫瘍内局所投与し、NIRを照射した部位の腫瘍が局所的に消滅することを確認した [Figure 5引用右図参照]。
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